マーチャンダイザーになるには

  • 2020.07.21
  •        
マーチャンダイザーになるには
      
              

気になる学校を探してみよう

学校種別
エリア
職種
   

マーチャンダイザーの概要や仕事内容

マーチャンダイザーとは

マーチャンダイザーとは、MDとも呼ばれ、企業でマーチャンダイジング業務を担当する職業です。このマーチャンダイジングとは顧客に販売するための商品計画を指し、これを担うマーチャンダイザーは、商品供給の価格や数、場所、時期などを適切に見極め、計画の立案や実行を行っています。
また、マーチャンダイザーは、大きく企画系と販売系に分けられます。企画系は商品企画を、販売系は販売ビジュアルを主に担当し、販売系マーチャンダイザーはVMD(ヴィジュアルマーチャンダイザー)とも呼ばれます。
このような、マーチャンダイザーによるマーチャンダイジング業務は、アパレルをはじめ、食品や日用品など、商品やサービスを生産・販売するさまざまな企業にとって、欠かせないものです。マーチャンダイジングの精度が、企業の利益や運営を左右すると言っても過言ではありません。
つまり、マーチャンダイザーは幅広い分野の企業で重要な役割担い、企業の利益や顧客満足のために活躍しているのです。

マーチャンダイザーの仕事内容とは

マーチャンダイザーの仕事は多岐に渡りますが、ここでは大きく4つに分けてご紹介します。

・市場調査・自社情報分析
商品供給について適切な判断を行うための情報分析業務です。市場の動向や自社の売り上げ、売れ行きを分析して、市場ニーズを把握し、他業務に反映させていきます。

・商品企画・開発
分析した情報やニーズに基づいて、商品の企画や開発、仕入れを行います。必要に応じて、プレゼンや会議、商談などもこなします。

・販売計画管理
販売計画や商品の構成、投入時期、価格設定など、商品の販売または開発に関する計画を立て、管理を行います。

・販促
販売計画に基づき、販売方法やサービス、プロモーション企画などを立案、実行します。店舗のビジュアル面の管理にも関与します。

このように、マーチャンダイザーは商品を売るためのさまざまな業務に対し、総合的に携わります。

マーチャンダイザーになる方法

マーチャンダイザーになるために、定められた学歴や資格はありません。マーチャンダイジング部門が設けられている会社に就職し、マーチャンダイジング部に配属されれば、誰でもマーチャンダイザーとして働くことができます。
ただし、マーチャンダイザーには、商品や市場、会社に対する深い知識が求められます。さらに、知識だけでなく、消費者の購入動向に対するリアルな経験も必要でしょう。そのため、会社に入社してすぐにマーチャンダイザーに抜擢されることは稀です。多くの場合は、より消費者に近い販売や営業から、知識と経験を積むことになるでしょう。
また、将来的にマーチャンダイザーを目指すのであれば、大学や専門学校などでマーケティングや流通、商学、経営などを学んでおくのも有効です。

マーチャンダイザーに求められる資格や試験

先述のように、マーチャンダイザーになるために、取得しておかなければならない資格および試験はありません。資格の取得よりも重要視されるのは、その時々の市場動向や商品企画、投入に関する適切な分析力や判断力です。
そして、この分析力や判断力を高めるためには、業務からさまざまなことを吸収したり街に出て市場の動向を探ったりと、日々の努力を積み重ねるしかありません。
マーチャンダイザーは幅広い業務を行う職業です。そのため、例え今はマーチャンダイジング以外の業務を担当していても、その業務を深く追求して経験を積むことは、マーチャンダイザーを目指すための糧となるでしょう。

今後のマーチャンダイザーの将来性

マーチャンダイザーは、生産や小売、サービスなど幅広い分野の企業において、経営の核となる商品計画を担う、重要な職業です。マーチャンダイザーがいなくては、商品の企画や仕入れ、投入などを適切に行うことはできません。そのため、今後もマーチャンダイザーという職業が衰退するようなことはなく、市場を見据えた商品販売のために活躍が続けられるでしょう。
ただし、コンピューター技術の発展により、企業のマーチャンダイジングはより正確で数字的になっていくと予想されます。そのため、発展するコンピューター技術への対応力は、マーチャンダイザーにとって必要になるでしょう。
また、マーチャンダイザーは、商品の売り上げや売れ行きなど、仕事の結果がダイレクトに見える職業です。長く活躍するためには、十分な結果を出さなくてはなりません。よって、マーチャンダイザーの将来性は自身の能力次第とも言えます。

マーチャンダイザーの就職先

マーチャンダイザーは、さまざまな分野の企業経営において非常に重要な役割を果たすため、その就職先は多岐に渡ります。
アパレルや食品、日用品のメーカーや小売企業をはじめ、飲食系企業やサービス系企業など、あらゆる企業にマーチャンダイジング部門は設けられており、それぞれにマーチャンダイザーが在籍しています。
また、マーチャンダイジングに絞った新卒の求人はほとんどありません。新卒の場合は、現場に近い部署で経験を積んでから、実力に応じてマーチャンダイジング部門に配属されることが多いでしょう。
一方、中途採用の場合マーチャンダイジング職の求人は一定数あり、多くの企業がマーチャンダイジング業務経験者を条件に人材募集を行っています。

マーチャンダイザーの平均年収・MAX年収

マーチャンダイザーの平均年収は、約500万円です。日本人の平均年収が400万円台であることを考えると、この年収水準は高めであると言えるでしょう。
また、マーチャンダイザーには企画系担当者と販売系担当者がいますが、特に企画系のマーチャンダイザーは高年収を得られることが多く、中には1,000万円を超える年収を提示する求人もあるようです。
しかし、マーチャンダイザーの年収は、企業の規模や勤続年数によっても大きく変わります。大企業に勤めていたりマーチャンダイザーとしての経験が長かったりすれば年収は高く、逆に小規模な企業での勤務や経験が浅い場合であれば、年収は平均を切る可能性もあります。

マーチャンダイザーに向いているのはこんな人

マーチャンダイザーに向いているのは、分析力や判断力に長けている人です。ご紹介してきたように、マーチャンダイザーは読み取ったデータを元に商品計画を立てることが仕事です。しかしこの時、適切にデータを分析し、判断できなければ、効果的な商品計画は立てられません。分析や判断のミスは、経営状況にも影響を与えるでしょう。そのため、優れた分析力および判断力は、マーチャンダイジング業務に欠かせないと考えられます。
また、それに伴い重要視されるのが、論理的・数字的な思考能力です。マーチャンダイザーが商品の生産数や仕入数、投入時期などを決めるためには、データによる理由付けが必要になるためです。感覚や偏った考えではなく、論理や数字に基づいて考えられることが、マーチャンダイザーには求められます。
さらに、市場を把握するための情報収集能力や円滑に仕事を進めるためのコミュニケーション能力も、マーチャンダイザーの仕事には役立つでしょう。

マーチャンダイザーに関連する職業や資格

マーチャンダイザーに関連する職業

マーチャンダイザーに関連する職業には、マーケティング職があります。マーケティング職は、マーチャンダイザーと同じく多くの企業に置かれている職種で、プロモーションをはじめとした物を売るための仕組みを作ります。マーチャンダイザーとマーケティング職には共通する部分も多く、うまく商品を販売するためには、これらの連携が重要です。
また、アパレルや食品分野などで活躍するバイヤーも、マーチャンダイザーの関連職に挙げられます。バイヤーもマーチャンダイザーも、商品の買い付けや仕入れを担当する職業であるためです。ただし、マーチャンダイザーの場合は、ただ商品を仕入れるだけではなく、数量や時期、販促といった、仕入れ後に行う売るための環境づくりまで行います。

マーチャンダイザーに関連する資格

マーチャンダイザーに関連する資格としては、「ファッションビジネス能力検定」という民間検定があります。
これは一般財団法人日本ファッション教育振興協会によって実施されている、ファッション分野におけるビジネスに特化した検定です。そしてその内容は、マーチャンダイジングや流通、マーケティング、マネジメントなどで構成されています。
アパレル企業のマーチャンダイザーを目指すのであれば、「ファッションビジネス能力検定」を取得しておいて損はないでしょう。

マーチャンダイザーになれる専門学校はこちら