キャスターの概要や仕事内容

キャスターとは

キャスターは、ニュースキャスターとも呼ばれ、報道番組やニュース番組において司会進行を担ったりニュースを伝えたりする仕事です。天気予報を担当するキャスターをウェザーキャスター、スポーツニュースを担当するキャスターをスポーツキャスターと呼ぶこともあります。

キャスターは多くの場合、局アナウンサーやフリーアナウンサー、ジャーナリストが務めますが、近年ではタレントや俳優、歌手などがキャスターとして活躍する例も見られます。
また、キャスターは番組の顔となる職業であり、知識人の話を聞いたり情報に対する意見を述べたりすることもあるため、経済や政治、時事に対する知識が求められる職業です。
アメリカでは、キャスターはアンカーマン(アンカーウーマン)と呼ばれます。

キャスターの仕事内容とは

キャスターの仕事内容は、ただニュースを伝えるだけではありません。番組の核として、さまざまな対応が求められます。ここでは、キャスターの主な仕事内容を挙げてみましょう。

• 司会進行
• ニュース読み
• 取材・インタビュー
• ニュース解説
• 天気解説
• スポーツ解説

キャスターは上記のような仕事を、テレビ番組やラジオ番組、インターネット番組などを通して行います。取材やインタビューに出る機会も多く、大きな事件や行事の際には海外まで足を延ばすこともあります。
また、ニュース解説や専門家との意見交換を行いながら番組の司会進行も担うため、番組において非常に重要な役割を果たしていると言えるでしょう。

キャスターになる方法

キャスターは、直接的になれる職業ではありません。前段階としてキャリアを積んだ上で、素質や運があればなれる可能性がある職業です。
キャスターになるための過程としては、以下のような方法があります。

①アナウンサーを目指す

キャスターには現役アナウンサーや元アナウンサーの方が多数。テレビ番組でもキャスターを務めるアナウンサーを毎日目にしますね。よって、キャスターになりたいなら、まずはアナウンサーを目指すというのが一般的でしょう。
しかし、アナウンサー職は人気職であるため倍率が高く、学歴や素質も必要になります。アナウンサーとしての就職こそが、キャスターへの道の第一関門と言えるでしょう。

②ジャーナリストを目指す

キャスターは、ジャーナリストの方が務める場合もあります。ジャーナリストは経済や政治、時事に詳しく、知識や経験に基づいた情報を提供できるためだと考えられます。そのため、キャスターになりたいのならジャーナリストを目指すというのもひとつの方法です。
ただし、ジャーナリストも簡単になれる職業ではありません。新聞社や雑誌社の入社審査は厳しく、また業務には体力や知識、責任感も必要になります。中には身を危険に晒さなければならないこともあるでしょう。
しかし、こういった経験は、将来のキャスター業に活かせる可能性もあります。

③芸能の世界を目指す

先述のように、近年ではキャスターを務めるタレントや俳優(女優)、歌手も増えつつあります。よって、芸能の世界を目指すというのもキャスターになるための方法と言えます。
しかし芸能の世界に入るのも、アナウンサーやジャーナリストと同じく狭き門です。しかも、キャスターになりたいのなら第一線で活躍し続けなければなりません。もちろん、キャスターを務められるだけの知識や適したキャラクターづくりも必要となるでしょう。

キャスターになるためにはこのような方法がありますが、アナウンサーやジャーナリストになったからといって必ずしもキャスターになれるわけではありません。実績や才能を買われ、抜擢されるしかないのです。
こういったことからも、キャスターは目指すのが非常に難しい職業だと言えます。

キャスターに求められる資格や試験

キャスターに求められる資格や試験は特にありません。
しかし、さまざまな情報を伝えたり取材を行ったりするにあたって有利になる資格も存在します。
例としては、英語や漢字などの語学系資格のほか、アナウンス能力を測る「アナウンス検定」や時事問題への理解を測る「ニュース時事能力検定」などがあります。
キャスターはさまざまな事柄に対する知識が必要な職業です。よって、資格の取得に限らず、常に学び知識を増やす姿勢が求められるでしょう。

今後のキャスターの将来性

キャスターには、臨機応変な対応力が問われます。また、人と人との対話により情報を引き出すことも多いため、今後もキャスターという役割は人間が担っていく必要があります。よって、決して将来性がない職業ではないでしょう。

しかし、近年ではテレビ離れが進み、視聴率低下により番組が打ち切られるケースもあるため、楽観視はできません。インターネットメディアを視野に入れるなど、活躍の場を広げる努力も必要です。

キャスターの就職先

キャスターの就職先は、テレビ局やラジオ局などの放送局が主です。もしくは、特定の企業に就職せずフリーランスとして活動する人もいます。ただし、フリーランスのキャスターは、事務所に所属するのが一般的です。

放送局員の場合はその局が放送する番組のキャスターとして出演し、フリーランスの場合は番組を放送する各局と出演契約を交わして番組に出演しています。

キャスターに向いているのはこんな人

キャスターは、常に色々な可能性を考えながら発言・対応を行わなければなりません。不確かな情報や憶測の意見を言ってしまっては、視聴者を混乱させてしまう可能性もあります。そのため、どんな場面でも感情的にならず、冷静な判断能力がある人や気遣いができる人は、キャスターに向いていると言えます。

また、キャスターの仕事には知識や体力も必要であるため、向上心や体力があることも重要です。
さらに、相手の話をうまく聞き出し伝えるためには、聞き上手、話し上手であることも求められます。

キャスターに関連する職業や資格

キャスターに関連する職業

キャスターは、テレビ番組やラジオ番組の顔として司会進行や情報提供を行いますが、その番組を作るには多くの職業の人々が関わっています。主な例を下にご紹介します。

• アナウンサー、リポーター
• ジャーナリスト
• タレント、俳優(女優)、歌手
• スポーツ選手
• 専門家
• カメラマン
• プロデューサー
• ディレクター
• スタイリスト
• ヘアメイクアーティスト

上記の他にもさまざまな職種の人達がキャスターの仕事を支え、番組を作り上げているのです。

キャスターに関連する資格

キャスターは幅広い知識が必要になる職業です。そのため、関連資格として持っておくと強みになる資格も多数。ここでは、キャスターに関連する資格の例をご紹介します。

• TOEIC
• 英検
• 漢検
• 天気予報士
• ファイナンシャルプランナー
• 簿記
• 話しことば検定

キャスターの仕事では、難解な漢字が記された原稿を読んだり海外の方に取材をしたりすることも珍しくはありません。そのためには語学系の資格や知識が役立つので、TOEICや漢検などは関連資格と言えるでしょう。
さらに、キャスター業には経済知識も活かせるため、ファイナンシャルプランナーや簿記の資格を持つ人もいるようです。
また、お天気キャスターを目指す場合には、天気予報士の資格を持っておくと有利になります。