メディカルスタッフになるには

  • 2020.02.28
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メディカルスタッフの概要や仕事内容

メディカルスタッフとは?

メディカルスタッフと呼ばれているのは、医師や歯科医師とともに医療を行う専門職のことを指します。具体的には次のような専門職が挙げられます。

看護師、薬剤師、医学物理士、臨床検査技師、診療放射線技師、臨床工学技士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士、義肢装具士、臨床心理士、管理栄養士、栄養士、歯科衛生士、保健師、助産師、衛生検査技師、救急救命士、精神保健福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、介護福祉士、保育士、歯科技工士、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、診療情報管理士、歯科助手、医療事務 

こちらに挙げられていない医療専門職もメディカルスタッフとして挙げられる職種が多いので、挙げられていないからメディカルスタッフではない、というわけではありません。

ただし、場合によっては医療に携わる方全体のことをメディカルスタッフと呼ぶこともありますので、医療専門職ではない医薬品メーカーの社員などもメディカルスタッフと呼ばれることもあります。
医療専門職とはっきりと区別するためには「コ・メディカルスタッフ」と言ってしまった方が良いかもしれません。コ・メディカルというのは “共に”という意味の“co”を“医療(medical)”に接続した和製英語です。2010年の厚生労働省による「チーム医療の推進に関する検討会」の報告がまとめられて以降、コ・メディカルの活用は国家的にも提案されることがあります。(余談ですが英語圏ではコ・メディカルのことはパラメディカルと言うそうで、こちらが正しいようです。)

メディカルスタッフの仕事内容とは?

 メディカルスタッフは医療専門職ですので、医師や歯科医師の指示のもとでチームを組んで患者さんの治療に取り組みます。
 それぞれ勤務先によって業務内容は少し異なります。
 いくつか例をみていきましょう。

 ●総合病院
  メディカルスタッフが最も多く集まっている勤務先です。
  病院内ではメディカルスタッフを部署ごとに構成して医師の診療を補助しています。例えば部署は薬剤科、放射線科、臨床検査科、リハビリテーション科、栄養科、臨床工学科、超音波検査科、地域連携室…などに分けられており、それぞれの科に医師や看護師をはじめとした医療専門職が所属し、患者さんの治療を行います。
  一例としてリハビリテーション科を挙げると、医師、看護師と連携して理学療法士、作業療法士、言語聴覚療法士などのリハビリテーションの専門職スタッフが必要に応じた診療を行っています。

●訪問看護
訪問看護のメディカルスタッフは医師の訪問診療に同行して、様々なサポートを行っています。
主な仕事内容としては次のようなものがあります。
・医師の診察の介助
・処方箋の事務手続き
・連携事業所との連絡
・患者様の内服状況や困っている事柄の確認・解決
・医療器具や医療情報の準備
・訪問診療の日程調整や受付
・予防接種の案内 など

●スポーツ現場
 メディカルスタッフと聞いて一番にスポーツ選手のトレーナーなどとして働く医療専門職を思い浮かべた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 スポーツ現場で働くメディカルスタッフは、スポーツ選手のコンディショニングや応急処置、リハビリテーションなどを行っています。
 スポーツ現場のメディカルスタッフには医師や理学療法士、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師、栄養士などの医療専門職スタッフが所属しており、練習や試合で負ったけがなどの治療や食事の栄養管理、健康チェックなどを行っています。

メディカルスタッフになる方法(資格取得方法等)

 医療専門職はほぼすべてが国家資格です。
 国家資格は国が個人の知識や能力を認定するための資格であるため、人の命に関わる医療関連の資格については重要度が高い分野であることからほぼすべてが国家資格となっているのです。

 国家資格を取得するためには大学や専門学校などの厚生労働大臣が指定する養成施設で学び、国家試験に合格しなければなりません。
 医療専門職は種類が多いため、自分に合った資格を見つけて学校を探し、試験に臨むことになるでしょう。
 

今後のメディカルスタッフの将来性

 医療関連の仕事がなくなることはまず考えにくく、常に求人がある状態です。むしろ少子高齢化などにより主に医師や看護師は人手不足と言われています。
 そのためまず職に困ることはないでしょう。新卒の就職率も高く、就職先を選ばなければ常に働けますし、リストラに遭う可能性も低いと考えられます。
 
 また、人手不足だけでなく財政悪化も原因として、効率よく安全な医療を提供するためにメディカルスタッフの力が必要となっています。
 安定して働けるメディカルスタッフは十分な将来性があると言えるでしょう。

メディカルスタッフの就職先

 メディカルスタッフの主な就職先は病院やクリニックなどの医療機関です。
 そのほかにも訪問介護や介護老人福祉施設やデイサービス、老人ホーム、教育施設(保育園、学校など)、健診センター、献血ルーム、企業など、医療に関わる施設だけでなく、医療を必要とする施設など様々な職場から求人があります。
 

メディカルスタッフの平均年収・MAX年収

 メディカルスタッフの平均年収は約450万円です。
 参考までに一部の年収についてまとめてみました。

 看護師…525万円
 管理栄養士…430万円
 理学療法士…470万円
 作業療法士…470万円
 言語聴覚士…460万円
 臨床検査技師…470万円
 診療放射線技師…615万円
 臨床心理士…340万円
 臨床工学技士…610万円
 医療事務…370万円

 このようになっていました。
 この中で一番年収が高いのは診療放射線技師で、医師や薬剤師に次いで高額になっています。理由としては放射線を扱うための特殊な知識が必要とされることなどが挙げられます。
 ただし、近年診療放射線技師の数が増加していることなどから、平均年収は他のメディカルスタッフと変わらなくなってきていると言います。

メディカルスタッフに向いているのはこんな人

思いやりがある人
 メディカルスタッフはけがや病気を抱える患者さんの気持ちにより添い、理解することができる思いやりを持っている人であることが求められます。
 思いやりを持って接することで患者さんとの良好な信頼関係を築くことが大切だからです。そのためには患者さんの話を親身に聞き、理解してあげるというコミュニケーションをとることになります。

体力がある人
 メディカルスタッフは院内を巡回したり、患者さんの移送や身の回りの世話などを行ったりするために常に動き回っています。
 特に総合病院などで勤務する方については夜勤もあるため、不規則な生活をすることになります。
 そのため、いくら思いやりがある人でも体力がなければ続けられない職業でもあります。体力も大切な要素です。

協調性がある人
 メディカルスタッフはチームの一員として医療現場で働きます。
 そのため協調性は不可欠な要素となります。
 医師からの指示を受け、他のメディカルスタッフと連携をとり、患者さんの診療を行いますので、いわゆる報連相を行い協力して診療を行わなければ、結果として患者さんの命に関わる事態になってしまう最悪のケースも想定されます。

強いメンタルを持っている人
 メディカルスタッフは多くの人間と関わっていくことになります。
 それは複数のメディカルスタッフだけではなく、患者さんやその家族を含みますのでかなりの人数になると思います。仕事のペースや性格、思考など、合わないと感じる人も必然的に多くなってくると考えられますので、人によってはかなりのストレスを抱えてしまうことになります。
 そのため、ストレスがたまったときに上手に発散することができる、切り替えが上手にできるといったメンタルの強い人であることも求められます。

向上心がある人
 医療は日々進歩していきます。
 患者さんにより良い診療を行い、命を守っていくためには常に進歩していく医療について学び、技術を習得するための努力をすることができる人でなければなりません。
 命に向き合うという大きな責任を持つメディカルスタッフは、責任感だけでなく向上心も必要だということになります。

メディカルスタッフに関連する職業や資格

関連する職業

医師
 メディカルスタッフは、医師の指示や指示によって治療や検査を行っていきます。
 そのため医師とのコミュニケーションはかなり重要です。
 医師のほうが立場は上ですが、チーム医療を行うに当たっては平等な立場で働く必要があります。
 メディカルスタッフの意見も取り入れ、実践してくれる医師であることが求められるでしょう。

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