照明デザイナーになるには

  • 2020.02.28
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照明デザイナーの概要や仕事内容

照明デザイナーとは

照明デザイナーとは、屋内外における照明をデザインする職業です。一般家庭から、大規模施設、野外イベントまで、照明や光に関する幅広いデザインを行います。
ただし、手掛けるのはあくまでも照明の光であり、照明器具を製作するのではありません。照明デザイナーは、効果的な光の取り入れ方や角度、魅せ方などを、その場所のコンセプトやターゲット、クライアントの希望によって決め、空間を作り上げていきます。
また、広い意味では、メディア・エンターテイメント業界で活躍する舞台照明や照明技師も照明デザイナーと呼ばれることがあります。しかし狭義では、建築やインテリア、環境に関わる照明を手掛ける人のみが照明デザイナーであるとされており、それらの人々は魅力的で安全な街づくりにおいても重要な役割を果たしています。

照明デザイナーの仕事内容とは

照明デザイナーは照明や光をデザインするとご紹介しました。では、具体的にはどのような業務をこなしているのでしょうか。ここでは、照明デザイナーがこなす業務を挙げてみましょう。

  • 打ち合わせ
  • 図面、現場確認
  • プランニング
  • プレゼンテーション
  • 照明図面作成
  • 照明の決定
  • 照明の手配
  • 施工指示
  • メール対応等事務作業

照明デザイナーは、クライアントや関連職種の人々と打ち合わせを重ね、照明や光の取り方を決めていきます。照明・光は、その空間の雰囲気を大きく左右するため、コンセプトの共有は必須だと言えるでしょう。

照明デザイナーになる方法

照明デザイナーになるには、以下のような方法を取るのが一般的です。

学校で知識を学ぶ

専門学校や美術大学でデザインを学んでおけば、その経験を実務に生かすことができ、就職にも有利に働きます。
照明専門のコースというのはほぼ存在しないので、インテリアや建築、空間デザイン、プロダクトデザインなどのコースを選ぶと良いでしょう。
照明デザイナーに必要な資格はありませんが、役立つ資格を学生のうちに取得しておくのもおすすめです。

メーカーに就職する

照明メーカーや電機機器メーカーに就職できれば、照明に関わる仕事を始められます。しかし、照明デザインの部署があるメーカーは珍しく、就職後すぐに照明デザインの仕事だけを行うのは難しいのが現実です。さまざまな業務を体験して知識と経験を得ながら、デザイン業務を目指しましょう。

デザイン事務所に就職する

デザイン事務所に就職するのも、照明デザイナーになる方法のひとつです。とはいえ、照明専門のデザイン事務所もそう多くはありません。インテリアや建築デザインを手掛けるデザイン事務所で、照明デザイナーを目指す方が現実的かもしれません。
また、この場合も、就職後すぐにデザインを任せてもらえるわけではありません。下積みの期間を経て実力が認められれば、照明デザイナーとして仕事を任せられるようになるでしょう。

独立して活動する

照明デザイナーを設ける会社は少ないため、独立してフリーで活動するのも、照明デザイナーになるための方法だと言えます。営業活動や事務作業など全てを自身でこなさなければならないのは大変ですが、実力が認められれば幅広く活躍できる可能性があります。
また、照明デザイナーという職業が浸透していない日本では、建築士やインテリアデザイナー になって照明デザインを行うというのもひとつの手でしょう。

照明デザイナーに求められる資格や試験

照明デザイナーには、必須となる資格や試験はありませんが、その業務にもっとも関係性が深いものとしては、「照明コンサルタント」の資格が挙げられます。ここでは、その概要についてご紹介しましょう。

照明コンサルタントとは

照明コンサルタントとは、一般社団法人照明学会が実施する民間資格です。これは照明デザインの実務に役立つ、照明計画や照明コンサルティングに特化した内容であり、試験ではなく通信教育で学ぶ形となっています。
また、修了者には、照明コンサルタントの認定が与えられます。

難易度や試験について

照明コンサルタントは、試験形式ではなく、通信教育を修了することで取得できる資格です。各カリキュラムで定められた合格点をクリアすれば認定されますが、そのためにはテストやレポートの提出、スクーリングも必要であり、短期間で簡単に修了できるものではありません。
受講の詳細は以下の表をご覧ください。

受付期間 4月1日〜6月5日
講座受講期間 7月〜3月
受講料 *web解答の場合

一般:26,352円(税込)

学生:19,440円(税込)

*郵送解答の場合:29,376円(税込)

受講条件 特になし
カリキュラム 独習、テスト、レポート、スクーリング
合格条件 演習問題とレポートが全て合格点以上で、スクーリングを受けた者

※2019年の概要です

今後の照明デザイナーの将来性

照明デザイナーという職業は、一般的にはまだそれほど認知されていません。多くの建設現場では、建築士やインテリアデザイナー 、インテリアコーディネーター などが、照明デザインまで手掛けています。
とはいえ、人々が建築にかけるデザイン性は向上傾向にあり、それと同時に建築物への光の取り入れ方に対するこだわりも強くなってきています。また、光を用いたイベントも近年増加しており、その現場では照明や光に特化した知識・技術を持つ人材が重宝されています。
このようなことから、照明デザイナーという職業には将来的な伸び代があると言えます。LEDが普及し、AIやコンピューターによりさまざまな光の表現が可能となった現代において、照明デザイナーは今後大きな役割を果たしていくでしょう。
ただし、一流の照明デザイナーとして活躍するためには、常に新しい挑戦を続ける姿勢や努力、そしてセンスが必要です。

照明デザイナーの就職先

照明デザイナーの就職先としては、照明メーカーや電機機器メーカー、デザイン事務所などがあります。とはいえ、照明デザインという部門を設けているメーカーも、照明デザインをメインに行なっているデザイン事務所も、まだ多くはありません。ほとんどの場合、建築士やインテリアデザイナー が照明デザインの仕事を行なっています。
よって、これらの会社に就職しても、すぐに照明デザイナー専門として働くことは難しいと予想されます。照明に関する他の仕事をこなしながら経験を積めば、センスや実績によっては照明デザインの仕事を任せられるチャンスがあるでしょう。

照明デザイナーの平均年収・MAX年収

ご紹介した通り、照明デザイナーという職業はまだ世間に浸透しておらず、多くの場合は建築士やインテリアデザイナーなどが兼業しています。そのため、照明デザイナーとしての年収を出すのは困難ですが、参考額としてはおおよそ400万円程度だと考えられています。
これは日本人の平均年収とされる440万円をやや下回る数字ですが、実績によっては年収アップも目指せるでしょう。

照明デザイナーに向いているのはこんな人

照明デザイナーは、屋内外の照明をデザインします。光を効果的に操るには、センスはもちろん建築やインテリア全般の知識にも長けていなければなりません。そのため、高いセンスを持ち、建築やインテリアへの熱意・興味がある方は、照明デザイナーに向いていると言えるでしょう。
また、照明デザイナーには、光を用いた集客効果やイベント制作が求められる場合もあります。よって、人々の興味を引く照明を提案できるような独創性も、照明デザイナーに必要だと考えられます。
また、人とのコミュニケーション能力も、照明デザイナーに求められる要素のひとつです。照明デザイナーは多くの人々と建築物やイベントを作り上げるため、チームでの意思疎通は必須であり、またクライアントや一般顧客のニーズを汲み取るためにも、コミュニケーションが必要とされるためです。

照明デザイナーに関連する職業や資格

照明デザイナーに関連する職業

照明デザイナーに関連する職業としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 建築士
  • 建築デザイナー
  • インテリアデザイナー
  • インテリアコーディネーター
  • インテリアプランナー
  • 空間デザイナー
  • 建築設備士
  • 建築模型士
  • 家具職人

これらは全て建築に関わる職種です。照明デザイナーはこれらの職種の人々とともに、照明のデザイン・設計を行います。
また、中には照明デザイナーの仕事を兼務する建築士やインテリアデザイナーも存在します。

照明デザイナーに関連する資格

照明デザイナーに関連する資格としては、先ほどご紹介した照明コンサルタントの他に、以下のようなものが挙げられます。

  • インテリアコーディネーター
  • インテリアプランナー
  • インテリアデザイナー
  • 建築士
  • カラーコーディネーター
  • 色彩検定
  • CAD利用技術者試験
  • 建築CAD検定試験

これらは、インテリアや建築、図面作成に関わる資格です。取得しておけば、建築全般に関する知識が深まり、照明デザイナーとしての仕事の幅も広がるでしょう。

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