ファイナンシャルプランナーになるには

  • 2020.02.28
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ファイナンシャルプランナーの概要や仕事内容

ファイナンシャルプランナーとは?

人生の夢や目標の実現に向けて総合的な資金計画を立てて、経済的な面から実現に導いていく方法のことを「ファイナンシャル・プランニング」といいます。
ファイナンシャル・プランニングを行うためには家計に関わるお金の様々な知識が必要です。それこそ日々の家計から相続に至るまで、人生には様々なお金が関わってきます。
知識を備えて、相談者の夢や目標の実現に向けてともに考えサポートしていくのが「ファイナンシャル・プランナー」です。FPと略されます。

ファイナンシャルプランナーの仕事内容とは?

 ファイナンシャル・プランニングを行うにあたって、まずは相談者からライフスタイルや価値観、経済状況や家族状況、収支や資産・負債・加入している保険など、相談者のお金に関するあらゆるデータを収集、分析していきます。
 そして長期的・総合的な視点でアドバイスや資産設計を行い、実現の援助を行います。

 必要に応じて弁護士や税理士、司法書士、社会保険労務士、銀行、証券会社など各分野における専門家と連携をとりながらファイナンシャル・プランニングを行っていきます。

 FPが対応している相談にはどのようなものがあるのか、一例をみてみましょう。
  ・家計管理(日々の家計、将来の貯蓄など)
  ・老後の生活設計(老後の生活資金、老後の生活設計など)
  ・教育資金(準備方法、奨学金の活用方法など)
  ・社会保険(公的年金制度や社会保険制度の仕組みなどについて)
  ・住宅資金(住宅ローンの借入や繰上げ返済、借り換えなど)
  ・資産運用(退職金の運用、投資信託などの金融商品の仕組みなどについて)
  ・税制(医療費控除、配偶者控除、所得税などについて)
  ・保険(保険しくみ、死亡保障、医療保障などについて)
  ・医療費(介護費用、介護保険制度などについて)
  ・相続(遺言や相続、子供や孫への贈与などについて)

ファイナンシャルプランナーになる方法(資格取得方法等)

 FPを名乗るためには、次のような資格を取得する必要があります。
 
 ●FP技能士
   FPの国家資格で、1級~3級まであります。
   一度取得してしまえば更新の必要はありませんが、常に自分で知識を得ていかなければなりません。受験手数料はかかりますが、年会費や更新手数料は必要ありませんので取得(後)のコストは低めです。
   また、国家資格ですので国内では通用しますが、海外では通用しません。

   FP技能士を主催しているのは金融財政事情研究会と日本ファイナンシャル・プランナーズ協会で、学科試験は共通ですが、実技試験は異なります。

 ●AFP資格
   FPとして必要・十分な基礎知識を持ち、相談者に対して適切なアドバイスや提案ができるFP技能を習得した者に与えられる資格のことです。
   AFP認定者は2年ごとの資格更新が義務づけられています。そのため常に新しい知識を得ることができます。
   
   AFP資格に認定されるためには次の条件をすべて満たさなければなりません。
【基本ルート】
 ・AFP認定研修の修了(基本課程)
 ・FP技能士2級に合格
   
【FP実務経験2年以上】
 ・FP技能士2級に合格
 ・AFP認定研修の修了(技能士課程)

【FP技能士3級に合格している者】
 ・AFP認定研修の修了(基本課程)
 ・FP技能士2級に合格

 ●CFP資格
   北米、アジアなど世界24カ国・地域(2019年2月現在)で認められた、FPの頂点ともいえる資格です。
AFP資格と同じく2年ごとの資格更新に所定の継続教育が義務付けられています。

CFPの受験資格を得るためにはたくさんの条件を満たす必要があります。
順を追って説明していきます。

①AFP認定者であること
②CFP資格審査試験6課目に合格すること
・金融資産運用設計・不動産運用設計
・ライフプランニング
・リタイアメントプランニング
・リスクと保険
・タックスプランニング
・相続・事業承継設計
③CFPエントリー研修の受講・修了していること
④通算で3年以上の実務経験があること
(経験年数が不足するときは、実務経験とみなされる研修を受講する方法などがあります。)
⑤登録申請
⑥CFP資格認定

資格難易度や試験について

試験について

 例として国家資格である「ファイナンシャルプランナー技能士」のうち、3級の試験についてみていきましょう。

 ●試験の概要
 ※下記は2020年の試験の日程です。
受験資格:FP業務に従事している者または従事しようとしている者

  受験書類の受付:2020年3月12日(木)~4月2日(木)

  試験日程:2020年5月24日(日)

  試験地:全国(選択した受験地から自動振り分けされます。)

  試験科目:学科試験…① ライフプランニングと資金計画
② リスク管理
③ 金融資産運用
④ タックスプランニング
⑤ 不動産
⑥ 相続・事業承継

60点満点で、36点以上取得で合格となります。

実技試験…個人資産相談業務
①関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
②個人顧客の問題点の把握
③問題解決策の検討・分析
保険顧客資産相談業務
①関連業法との関係及び職業上の倫理を踏まえたファイナンシャル・プランニング
②保険顧客の問題点の把握
③問題解決策の検討・分析

           50点満点で、30点以上取得で合格となります。

  合格発表:2020年6月30日(火)
 

今後のファイナンシャルプランナーの将来性

 将来の年金に対する不安や不安定な雇用状況など様々な原因により将来設計に不安を持つ人が増えています。
 特に50代の方の多くが老後の将来設計には不安を感じているという調査結果もあるそうです。年金制度が破綻しているなどといわれていますので、老後に必要なお金が増えるのではないかということが不安の原因だと考えられます。

 このような状況などから、FPに資産設計してもらおうという方が年々増えていると言います。
 このことから、この先もFPの需要は増えると考えられますので、将来性は十分にあるといえるのではないでしょうか。
 

ファイナンシャルプランナーの就職先

 FPの主な就職先は次のものがあります。
 
 ●金融機関
   一番多いのは銀行や証券会社などの金融機関です。
   ほかにも信販会社などでも活躍するFPがいます。

 ●保険会社
   身近なところでいくと保険会社のイメージをされる方も多いのではないでしょう か。個人事業をされているFPは保険会社を経営されている方などが多いようです。
 
 ●不動産関係会社
   資産運用の面から不動産会社でFPが役割を果たすことがあります。
   不動産の運用だけでなく建設会社や建築会社などでも需要があるそうです。

 ほかにも共済組合や投資顧問会社、商社、一般企業など、幅広くFPは活躍しています。

ファイナンシャルプランナーの平均年収・MAX年収

 就職先にもよりますが、例えば銀行や証券会社で働いているFPの平均年収は約400万円、保険会社は約300~600万円となっています。
 高額な業界は不動産で、約650万円でした。
 不動産は生涯で一番高い買い物などと言われます。高い買い物をした後は毎月支払う金額も高くなる可能性がありますので、毎月の生活費はもちろん、ローンが終わるまでの数十年間の生活も見直さなければなりません。
 そうした中でライフプランの提供を行い、信頼を得ることができれば制約してもらえる可能性も高い、つまり扱う金額も高い…そういった面から高収入になっているのだそうです。
 逆に言うと他の業界の年収が不動産業界よりも少ないのは扱う金額が少ないからだともいえます。

 中にはFPとして独立開業し、年収1,000万円という方もいらっしゃいます。
 企業では取り扱う範囲が決まっていますが、独立している場合は自由に取り扱えますので幅広く業務を行うことができます。クライアントを多くGETして年収をアップさせている方もいらっしゃるということですね。

ファイナンシャルプランナーに向いているのはこんな人

 FPが収集する情報は、お客様のかなり詳細な個人情報です。
 そのため守秘義務をきっちりと守ることができる人というのが大前提となります。
 
 そしてお客様から情報を引き出すためには、話しやすくコミュニケーション能力が高い人であることが求められます。個人情報は簡単に人には話しにくいことです。
 それを上手に引き出すことができる人であれば、お客様も相談しやすく、信頼してもらえる可能性があります。

 他にも知識が豊富であることや、数字に強いことなど、FPとして持っておきたい必須条件もあります。資格取得後もしっかりと勉強することができる人が重宝されるでしょう。
 

ファイナンシャルプランナーに関連する職業や資格

関連する資格

 関連する資格の中でも人気なのは、事業の拡大をすることができるような資格となっています。主に士業となっているのですが、どのようなものがあるのかチェックしていきましょう。

 行政書士
   行政書士資格を持っていれば、遺言書の作成や遺産分割協議書などの作成をすることができますので、相談内容の一つである相続や事業承継のコンサルティングだけでなく、その先まで行うことができるようになります。

 司法書士
   司法書士は成年後見や登記の業務を行うことができます。
   不動産や相続、事業承継の知識を持つFPの能力を生かして司法書士の資格取得を目指すのも良いのではないでしょうか。
   
 税理士
   住宅の取得から相続まで、税金は常に問題になります。
   FPは様々な節税対策の提案を行うことになるのですが、その提案をより良くするための知識を増やすこともできますし、税金に関する申請などの業務も行うことができるようになります。

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