CGアニメーターになるには
- 2020.02.28
CGアニメーターの概要や仕事内容
CGアニメーターとは
CGアニメーターとは、CGによるアニメーションを制作する職種です。ここで言うCGとはコンピューターグラフィックスの略称であり、コンピューターを用いて描く画像や動画のことです。
一昔前までは、多くのアニメーションは1枚1枚手描きで作られていました。しかし、近年ではコンピューターやソフトの普及・発展により、CGによる制作がメインになってきています。
日本のアニメーションは世界的に有名で人気が高く、さらに、世界のアニメーションのうち約60%が日本で制作されていると言われています。今や日本の文化として知られるアニメーションですが、その背景にはCGアニメーター達の存在があり、優れた技術により多くの人気アニメーション作品を生み出しています。
CGアニメーターの仕事内容とは
CGアニメーターの仕事は、CGによりキャラクターやシーンを動かし、アニメーションを制作することです。キャラクターなどの動きが不自然にならないよう動きをつけ、原画を繋いでいきます。また、扱うグラフィックには2Dのものと3Dのものがあり、3Dの方がより専門的な内容となっています。
ここでは、CGアニメーターが手掛けるアニメーション分野の例を挙げておきましょう。
- テレビ
- 映画
- ゲーム
- 建築
- 工業デザイン
- 医療
- 印刷物
このように、CGアニメーターによるアニメーションは、テレビや映画などのエンターテインメント分野だけでなく、建築から医療まで幅広い分野において活用されています。
CGアニメーターになる方法
ここからは、CGアニメーターになる方法をご紹介しましょう。CGアニメーターになる方法としては、以下のような過程を踏むのが一般的です。
学校でCGの専門知識を学ぶ
CGアニメーターを目指すなら、アニメーションまたは情報処理系の専門学校や大学・美大のコースに進学し、専門知識を身に付けるのが第一歩だと言えます。
CGアニメーターに必要な知識は複雑であり、専門的でもあるため、基礎からきちんと学んでおきたいもの。この経験や知識は、将来的な実務にはもちろん、就職活動にも役立ちます。
CGアニメーションを手掛ける会社に就職する
CGアニメーションを手掛ける会社は、テレビ会社や映画会社、映像プロダクションなどさまざまです。これらの会社にCGアニメーターとして就職できれば、実際にアニメーションの仕事を行えます。
ただし、入社直後から実務を任せられるのは、経験ある中途採用者だけでしょう。多くの場合、新卒や業務未経験者は、まずはアシスタントとして雑務をこなしながら、実務を覚えていくことになります。
また、就職試験をクリアするためには、CGアニメーターとしての知識や技術、センスが問われることも覚えておきましょう。
フリーランスのCGアニメーターとして活動する
CGアニメーターの中には、フリーランスとして活動している方も多くいます。パソコンがあれば自宅でも仕事ができるため、比較的フリーランスでも働きやすい職種だと言えるでしょう。
とはいえ、フリーランスのCGアニメーターとして成功するには、実績や人脈が必要です。そのため、フリーランスとして活動しているCGアニメーターの多くが、アニメーションを手掛ける会社で経験を積んでから独立した人達です。実務経験なしに、最初からフリーランスとして活躍するのは簡単ではないでしょう。
CGアニメーターに求められる資格や試験
CGアニメーターには、必須となる資格や試験はありません。それよりも、技術やセンスが重視される職業だと考えられます。実力があれば、資格がなくても高評価を受けたりキャリアアップできたりするでしょう。そのため、まずはCGアニメーターとしての実力を上げる努力が求められます。
ただし、CGアニメーターにはCGを扱う技術や知識が必要であり、実務に関係する資格はいくつか存在します。それらについては、最終章でご紹介しましょう。
今後のCGアニメーターの将来性
先述の通り、日本のアニメーションは世界的に人気の高いエンターテインメントになっています。日本人はもちろん、世界中にファンがおり、また国としても主要産業・文化として打ち出しを行うようになりました。
近年ソーシャルゲームやネットチャンネルが増加していることもあり、今後もアニメーションの人気やアニメーションが使われるツールは増えていくと考えられます。よって、それらを制作するCGアニメーターの将来性も、期待できるでしょう。
しかし、問題なのがアニメーション制作における労働環境です。従来のアニメーション制作現場は、長時間勤務が多かったり条件が悪かったりと、決して優遇された環境にはありませんでした。とはいえ、この点については国家プロジェクトとしての改善が予定されています。
今後、長くCGアニメーターとして活躍するためには、所属する会社の環境が大きく影響するでしょう。
CGアニメーターの就職先
CGアニメーターの主な就職先としては、CG制作会社、広告制作会社、デザイン事務所、映像制作会社 テレビ局、映画会社、ゲーム会社などが挙げられます。
また、近年では医療や建築などの分野でもアニメーションが活躍されているため、なんの分野のアニメーションを手掛けたいかによって、選ぶ就職先は大きく変わるでしょう。
さらに、会社に属さずフリーランスのCGアニメーターとして活動することもできます。その場合は、営業や事務作業も自身で行うことになりますが、場所や時間などより自由な働き方が叶います。また、成功すれば収入が増えることもあるでしょう。
CGアニメーターの平均年収・MAX年収
CGアニメーターの平均年収は、330万円程度だと言われています。若年層の年収が低い水準にあるために平均を押し下げ、日本国内平均年収の約440万円を大きく下回っているのが現状です。
ただし、キャリアを積んだCGアニメーターは、国内平均に近い年収になるようです。
また、フリーランスとして成功したりキャリアアップして監督的立場になった場合には、大幅な年収アップも期待できます。
このように、まずは給料の低い下積み時代を耐えなければならないというのが、アニメーション業界の現状です。
CGアニメーターに向いているのはこんな人
CGアニメーターに向いている人の条件としては、まず、絵に優れていてコンピューターの扱いが得意であるということが挙げられます。絵に優れていると言っても、CGアニメーターの場合は写実性やデッサン力が重視され、またコンピューターの使用では、アニメーションを制作するためのさまざまなソフトを扱う技術が求められます。
そして、写実性・デッサン力に長けた表現をするためには、観察力や表現力も必要でしょう。
さらに、アニメーション制作の仕事は、コツコツとコンピューターに向き合って制作を行い、修正を重ねていくため、それに耐えられる根気がなければ務まりません。そしてそのためには、アニメーションに対する熱意も重要です。
CGアニメーターに関連する職業や資格
CGアニメーターに関連する職業
CGアニメーターに関連する職業には、以下のようなものが挙げられます。
- アニメーター
- キャラクターデザイナー
- 作画監督
- シナリオライター
- プロデューサー
- 演出家
- 制作進行
- 音響
- 声優
これらの職業は、すべてアニメーション制作に関わるものであり、CGアニメーターはこれらの職業の人々とともに作品作りを行っています。
また、医療や建築などの分野では、それぞれの分野の専門家とともに仕事をすることもあるでしょう。
CGアニメーターに関連する資格
先ほどもご紹介したように、CGアニメーターには、取得しておかなければならない資格はありません。しかし、関連する資格はいくつかあります。ここでは主なものを挙げてみましょう。
- CGクリエイター検定
- CGエンジニア検定
- 画像処理エンジニア検定
- 色彩検定
- カラーコーディネーター検定
CG、画像処理のための資格はもちろんですが、色彩に関する資格も、CGアニメーターの実務に役立つと考えられます。取得しておくことで、仕事の幅が広がることもあるでしょう。
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