建築・建設会社社員になるには

  • 2020.12.04
  •        
建築・建設会社社員になるには
      
              

気になる学校を探してみよう

学校種別
エリア
職種
   

建築・建設会社の概要や仕事内容

建築・建設会社とは?

大手ハウスメーカーから個人で行っている工務店まで工事施工業者には大小様々な会社がありますが、建築会社や建設会社という名前が付くような工事施工業者は比較的大きい総合建設会社のことを指す場合が多いようです。

建設業は建設業法によって
・一式工事(土木一式工事、建築一式工事)
・専門工事(全27種)
の計29の業種が許可制となっており、建築・建設会社については一式工事から専門工事まで多くの工事を請け負うことができる会社のことを言います。
住宅やマンション、ダム、道路など規模の大小や種類を問わず工事をすることができるように、多くの部門があり、多くの社員を抱えています。
同じ建築を行う会社でも「工務店」の場合は地域において住宅の建築を行うことがメインの会社を指すことが多いようですが、中には大手の建設会社でも工務店という名前が付いている場合がありますのでその線引きは曖昧と言うことになるでしょう。

建築・建設会社の仕事内容とは?

では29業種の中身をみていきましょう。

まず一式工事ですが、一式工事は建設業の許可として「大規模、かつ施工内容が複雑な工事を総合的な企画・指導・判断・調整のもとに行うものである」と定められています。
簡単にまとめると「元請け」となる建設会社などが一括して施工を行うものです。
例えば土木一式工事の場合はトンネルやダム、橋梁などの一式工事を元請会社が請け負います。建築一式工事の場合は建築確認を必要とする新築や増改築などの建築工事を元請会社が請け負います。

元請会社が行う一式工事の中には建築設計や設計監理、施工管理、下請け業者の監督・指導などもあります。

ただしよく間違われるのが「一式工事の許可を得ていればオールマイティーに仕事ができるのか」という内容ですが、例えば大規模なマンションの外壁修繕工事の仕事があったとしても建築確認を要しない場合は塗装工事など(専門工事)に該当しますので一式工事の許可では請け負うことはできません(ただし自治体により異なる)。

では27種の専門工事がどのようなものなのか確認しておきましょう。
・大工工事業
・左官工事業
・とび・土工工事業
・石工事業
・屋根工事業
・電気工事業
・管工事業
・タイル・レンガ工事業
・鋼構造物工事業
・鉄筋工事業
・舗装工事業
・しゅんせつ工事業
・板金工事業
・ガラス工事業
・塗装工事業
・防水工事業
・内装仕上工事業
・機械器具設置工事業
・熱絶縁工事業
・電気通信工事業
・造園工事業
・さく井工事業
・建具工事業
・水道施設工事業
・消防施設工事業
・清掃施設工事業
・解体工事業
このように専門工事は現場で実際に工事を施工する業務である事がわかります。

建築・建設会社になる方法(資格取得方法等)

建築・建設会社などで働くために必ずしも必須となる資格というと業種によって異なりますので一概に「これ」と言うことはできません。
挙げ出すとキリがないので、建設業界で働く上で持っていれば役に立つ資格をご紹介したいと思います。

●電気工事士
電気工事の資格を取得していれば、電気事業用の電気設備を除くほとんどの電気設備の工事を行うことが可能になります。建設業界だけでなく電気業界でも働くことができるので仕事の範囲が広がります。

●電気主任技術者
発電所や変電所、工場、ビルなどの電気設備の保安監督を行うことができます。
電気設備を設けている施設の事業主は電気主任技術者の専任が法令により義務づけられているため、需要の高い資格とも言えます。

●電気工事施工管理技士
電気工事の施工の歳に工事計画や施工図の作成を行います。
工事の工程や品質、安全の管理なども含めてあらゆる管理を行うのが電気工事施工管理技士の仕事です。

●建設施工管理技士
建設学全般、設計分野などに重点を置く資格です。
電気工事施工管理技士と同じように施工計画や工程、品質、安全管理など行います。企業から求められることも多い資格となっているため転職などにも有利になるでしょう。

●土木施工管理技士
河川や道路、橋梁などの土木工事を行う際の工程、品質、安全管理などを行う技術者です。建設施工管理技士と同じく需要が高い資格となっています。

●建設機械施工技士
建設現場において建設機械施工に関する運転操作、主任技術者などとして現場の施工管理といったことを行う責任者です。

●管工事施工管理技士
冷暖房設備や空調設備、給排水設備、ガス配管など設備工事全般に関わる管工事において施工図の作成や工程・品質・安全管理などを行います。
独立開業も可能な資格となっていますので、いずれ独立したいと考えている人におすすめの資格です。

このように自ら施工図を作成し、現場の様々な管理を行う管理者として活躍できる資格が役に立つ資格となっていることがわかります。
働きたい業種に合った資格を取得してみてはいかがでしょうか。

今後の建築・建設会社の将来性

建設業界は人手不足が深刻化しています。
20年程前と比較すると働く人は7割も減少し、若者の数は半数になったと言います。つまり働く人の高齢化も深刻な問題なのです。このままだと若手の技術者がいなくなってしまうからです。
この状況を改善するために労働時間や賃金などの諸問題を解決しようとする会社が増えてきています。
これらのことから、特に技術系の有資格者や若い人は好条件で建設業界に就職・転職することができる可能性があります。年収が増える可能性もあります。
東京オリンピックなどもありまだまだ建築業界は需要がありますし、家がなくなることはありませんので将来性は十分に言えるでしょう。

建築・建設会社の就職先

建築・建設会社の主な就職先には次のような場所があります。
・総合建設業(ゼネコンなど)
・設計事務所
・住宅メーカー
・専門工事業
・官公庁
・公益公団
・工務店
・不動産業 など

これらの会社の設計や施工管理、営業などを行う人が多いようです。

建築・建設会社の平均年収・MAX年収

大手ゼネコンなど大企業の管理職になると約850~1,300万円ほどの年収になるようですが、大企業が占める割合は約6%となっていますので高年収の人はかなり少ないことがわかります。
建設業界全体で見たら男性の平均年収が520万円になるようですが、大企業の平均年収が全体を押し上げていますので、専門工事業を行っている中小企業などだけで計算するともっと平均年収は低くなるでしょう。(なお女性の平均年収は280万円だそうです。)

日本人の平均年収は約440万円となっていますので、それより少し多いか少ないかぐらいが建設業界の平均年収だと考えられますが、労働力と休日の少なさ(週休二日制でないなど)からすると割に合わないと考える人も多いようです。

建築・建設会社に向いているのはこんな人

建設業界の仕事は屋外ですることが多いため、天候や気温に体力を奪われることもあるでしょう。そのため体力や忍耐力がある人が前提となるといっても過言ではありません。
建設業界で働きたいけれど屋外はしんどいという場合は資格を取得して管理職を目指すことになると考えられますが、管理職に就くまではやはり現場に出る可能性が高いことを考えるとやはり体力や忍耐力は必要不可欠といえます。

また、物作りをすることが好きな人だと目標達成を実感することができるため、建設業界に向いていると言えます。

建築・建設会社に関連する職業や資格

●関連する資格

先ほどご紹介した資格以外にも専門の資格がたくさんありますのでご紹介します。

・建築士
・木造建築士
・建築基準適合判定資格者
・造園施工管理技士
・舗装施工管理技術者
・宅地建物取引主任者
・不動産鑑定士
・土地家屋調査士
・消防設備士
・防犯設備士
・特殊建築物等調査資格者
・昇降機検査資格者 など

他にも電気系やインテリア系、CAD、住宅コーディネートの資格など、建設業界には数え切れないほどの資格があります。企業によっては資格手当がもらえるところもありますので、「これは使えるかもしれない」という資格があればチェックしてみてください。
中には建築士や土地家屋調査士など独立開業できるような資格もありますので、将来設計を含めて考えてみても良いのではないでしょうか。

建築・建設会社社員になれる専門学校はこちら