商品企画・開発(ソフトウェア)になるには

  • 2020.12.04
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商品企画・開発(ソフトウェア)の概要や仕事内容

商品企画・開発(ソフトウェア)とは

商品企画・開発(ソフトウェア)とは、ソフトウェア製品の企画および開発を担う職業です。クライアントのニーズに基づいてソフトウェアを企画・開発し、それを製品化していきます。また、市場のニーズや技術発展に基づいて、自社のソフトウェア製品を企画・開発したり、既存製品をバージョンアップさせたりすることも、商品企画・開発(ソフトウェア)の仕事です。
商品企画・開発(ソフトウェア)が企画・開発するのは、以下のような製品です。

  • システムソフトウェア
    電子機器などの基本的な制御や管理を行うソフトウェア全般のこと。
  • アプリケーションソフトウェア
    特定の機能を果たすために個別開発されたソフトウェア。利用者が目的に合わせて、後から導入する。
  • 組み込みシステム
    家電や通信、設備機器など、機器そのものに組み込まれ、制御や操作受付を行うシステムのこと。

このように、商品企画・開発(ソフトウェア)担当者はパソコンのソフトウェアだけでなく、機器に組み込まれているシステムの企画・開発まで手掛けています。
近年では、スマートフォンや家電、その他の機器もさまざまな機能性を有するようになっていることから、ソフトウェアの企画・開発という仕事は今後も重要性を増していくでしょう。

商品企画・開発(ソフトウェア)の仕事内容とは

商品企画・開発(ソフトウェア)の仕事は、システムソフトウェアやアプリケーションソフトウェア、組み込みシステムなどの企画・開発を行うことです。この企画・開発の過程は、以下のようになります。

  • 営業
    新規顧客や既存顧客から案件の掘り起こしを行い、情報を得る。
  • クライアントのヒアリング
    クライアントのヒアリングを行い、現状やニーズを把握する。
  • 企画・提案
    ヒアリングに基づいて企画を練り、クライアントへ提案を行う。
  • 契約
    企画の内容や見積りにクライアントが納得すれば、契約を行う。
  • 要件定義
    要件定義とは、ソフトウェアおよびシステムの開発にあたり、要求や実装する機能を明確にすること。ソフトウェア開発において非常に重要な工程であり、要件定義書の作成も行います。
  • 設計
    要件定義を元に、基本設計やパッケージ設計、プログラム設計など、具体的な設計を行う。
  • 開発
    設計書の内容をコード化し、開発を行う。
  • テスト
    設計書通り、要求通りにプログラムが稼働するかどうか、テストを行う。
  • 納品
    クライアントへの納品。使用説明を行うことも。
  • 保守
    障害対応や、機能追加への対応。

このように、ソフトウェアの企画・開発はいくつもの工程を経て行われます。クライアントに必要な要素を企画に落とし込み、実際に設計・開発するこの仕事には、非常に高度なスキルが求められるでしょう。

商品企画・開発(ソフトウェア)になる方法

商品企画・開発(ソフトウェア)担当者になるために定められた学歴はありません。しかし、就職活動をより有利に進めたり、就職後に即戦力として働いたりするには、IT・情報系の大学や専門学校、高等専門学校を卒業しておくといいでしょう。
学校卒業後には、IT系・Web系企業に就職することになりますが、就職活動においてはポートフォリオの提出を求められる場合もあり、その点でもIT分野に特化した学歴は有効です。
ただし、このような学歴は必須ではなく、未経験で就職し、実務の中でソフトウェア企画・開発のスキルを磨いていくという人もいます。
また、中にはIT関連ではない一般企業に就職し、その後自社のソフトウェア開発を任されるというケースもあるため、就職先の分野は幅広いと言えるでしょう。

商品企画・開発(ソフトウェア)に求められる資格や試験

商品企画・開発(ソフトウェア)担当者として働くために、取得しておかなければならない資格はありません。IT関連の資格は数多く実施されていますがどれも必須ではなく、資格よりも重視されるのは、ソフトウェアの企画・開発スキルレベルです。
商品企画・開発(ソフトウェア)担当者の年収は、スキルに比例する部分が多いことからもわかるように、商品企画・開発(ソフトウェア)という職業は実力主義です。そのため、実務スキルを高めることが、何よりも大切だと言えます。
ただし、実務に活かせる内容の資格であれば、取得しておいて損はないでしょう。

今後の商品企画・開発(ソフトウェア)の将来性

現在では、社会のIT化により、多くの会社や店舗、個人が日常的にITシステムを利用するようになりました。そして、ITはすっかり生活の一部となり、今後もこれが変わることはないでしょう。そのため、IT関連業の需要もなくなることはないと考えられ、特にソフトウェアの商品企画・開発業には期待が寄せられています。なぜなら、IT技術の発展により、効率化や利便性、問題の解決を求め、革新的な新システムの開発を求める会社や人が増えているためです。このようなニーズを支えるために、今後も商品企画・開発(ソフトウェア)担当者は大きな役割を担っていくでしょう。
ただし、商品企画・開発(ソフトウェア)として長く活躍できるかどうかは、それぞれのスキルによります。スキルあれば、実績を積み、キャリアアップや独立して成功することも可能です。その点では、商品企画・開発(ソフトウェア)は実力主義の職業であり、将来性を高めるためにはスキルを磨く努力が常に必要になるでしょう。

商品企画・開発(ソフトウェア)の就職先

商品企画・開発(ソフトウェア)の就職先は、ソフトウェアの企画や開発を行なっているIT企業です。具体例としては、まずSIer(エスアイアー)と呼ばれる、システムインテグレーターが挙げられます。このSIerとは、システムの一連の開発工程を提供する情報通信企業のことで、クライアントのニーズを受け、システム開発を担います。
また、サイトやアプリの開発を行うWeb系会社も、商品企画・開発(ソフトウェア)の就職先のひとつです。
さらに、一般企業でも、商品企画・開発(ソフトウェア)を採用していることがあり、その場合は、自社の社内システムを企画・開発することになります。
これらの就職先への就職は、情報系の学歴や実務経験があれば有利になると予想されますが、未経験を受け入れるケースもゼロではありません。ただしその場合は、まずアシスタントとして経験を積むことになるでしょう。

商品企画・開発(ソフトウェア)の平均年収・MAX年収

経済産業省の資料によると、ソフトウェア製品の開発・実装職の年収は、約600万円が平均です。IT業界の年収水準は他の業界よりも高く、600万円という年収も日本人全体の平均年収を大きく超えるものとなっています。
ただし、IT業界では700万円を超える年収を得ている職種も多く、業界内での水準はさほど高くはないと言えるでしょう。
また、商品企画・開発(ソフトウェア)の年収は、個人の技能レベルによっても大きく変わります。技能レベルが低ければ、年収が平均を切ることもありますが、一方で技能レベルに長けていれば、1000万円以上の年収を得られる可能性もあります。

商品企画・開発(ソフトウェア)に向いているのはこんな人

先述のように、IT業界では技術レベルが給与水準に大きく反映されます。そのことからもわかるように、商品企画・開発(ソフトウェア)をはじめとしたIT関連業にとって、ITに関する技術や知識は非常に重要なものです。そのため、IT関連業務経験があり、ITスキルが高い人は、商品企画・開発(ソフトウェア)に向いていると言えます。
また、商品企画・開発(ソフトウェア)には、発想力や柔軟性も大切です。このような力がなくては、多様なクライアントのニーズに対応し、新しいソフトウェアを開発することはできないでしょう。
さらに、企画・開発を行うシステムに何が求められているか、どのように対応するべきかという点を的確に分析できる分析力があることも、商品企画・開発(ソフトウェア)には必要です。そもそもこの分析が間違っていれば、新システムを企画・開発しても成果は出ず、クライアントのニーズに応えることはできません。
このようなスキルを総合的に持っている人こそ、商品企画・開発(ソフトウェア)には向いていると考えられます。

商品企画・開発(ソフトウェア)に関連する職業や資格

商品企画・開発(ソフトウェア)に関連する職業

商品企画・開発(ソフトウェア)に関連する職業は多数存在します。一例を挙げてみましょう。

  • システムコンサルタント
    ITを活用し、経営問題解決の助言や実行を行う職業。システム開発の大枠を手掛ける。
  • プロジェクトマネージャー
    発足したシステム開発プロジェクトにおいて、進行や品質、スケジュール管理など、全体のマネジメントを手掛ける職業。
  • システムエンジニア
    設計書作成など、システム開発の実務を担う職業。
  • プログラマー
    設計書に基づき、プログラミングを行う職業。

これらの職業は全て、ソフトウェアの企画・開発に関わっています。そのため、それぞれが商品企画・開発(ソフトウェア)という職業の中の一種だと考えていいでしょう。

商品企画・開発(ソフトウェア)に関連する資格

先述のように、商品企画・開発(ソフトウェア)担当者には、必須資格はありません。
ただし、IT関連の資格は数多くあります。そしてその中でもステイタスが高い資格として知られているのが、独立行政法人情報処理推進機構により実施されている「情報処理技術者試験」です。
この試験は11種の項目に分かれており、その中でも商品企画・開発(ソフトウェア)に関連性が深いものには、以下のような試験があります。

  • 基本情報技術者
    情報技術による戦略の立案における予測や分析、提案、また、システムの設計や開発、運用などのスキルを測る。
  • 応用情報技術者
    情報技術による戦略の立案、およびシステムの設計や開発、運用、保守などのスキルを測る。
  • ITストラテジスト試験
    事業企画や製品企画において、ITによる基本戦略の策定や提案、推進を行うスキルを測る。
  • システムアーキテクト試験
    情報システムや組込みシステム、IoTシステムなどの設計や構築スキルを測る。

これらの試験は難易度が高く、合格するのは容易でないですが、その学習や実績は、商品企画・開発(ソフトウェア)担当者としての実力を伸ばしたり証明したりするために役立つでしょう。

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