ブライダルメイクアップアーティストになるには
- 2020.12.04
ブライダルメイクアップアーティストの概要や仕事内容
ブライダルメイクアップアーティストとは
ブライダルメイクアップアーティストとは、結婚式や披露宴を迎える新婦のメイクアップを担当する職業です。ウエディングドレスやカラードレス、白無垢、打掛など、衣装の雰囲気や色に合ったメイクを提案し、新婦がより美しく見えるように、メイクを施します。
そんなブライダルメイクには、衣装に負けず、写真にも映えるような、より華やかな表現が求められます。もちろん、新婦のニーズも反映させなければならず、さらに結婚式のテーマや会場の雰囲気ともマッチさせなければなりません。そのため、ブライダルメイクは通常のメイクと比べるとやや特殊であり、その施術にはブライダルメイクのプロであるブライダルメイクアップアーティストの技術が求められます。
また、結婚式の身支度では、メイクと同時に新郎新婦のヘアセットも同じ施術者によって行われるのが一般的ですが、その場合の施術者はブライダルヘアメイクアーティストと呼ばれ、美容師免許が必須になります。
ブライダルメイクアップアーティストの仕事内容とは
ブライダルメイクアップアーティストの仕事は、「準備」と「施術」、「サポート」の大きく3種に分けられます。
・準備
新婦のニーズや結婚式のコンセプト、衣装などを事前にヒアリングし、メイクの提案を行います。リハーサルを兼ねて、実際にメイクを施すこともあり、メイクのイメージを新婦とともに固めていきます。
・施術
結婚式当日、新婦にメイクを行います。お色直しにも対応し、リハーサルに基づき、衣装やニーズに沿ったメイクを完成させます。また、新郎に簡単なメイクを施すこともあります。
・サポート
ブライダルメイクアップアーティストは、結婚式や披露宴の最中には常に新婦の側に控えておきます。必要に応じて細かなメイクの直しを行い、常に新婦が美しい状態を保てるよう、サポートを行います。
また、メイクに使用するメイク用品を探したり、メイクおよびブライダルのトレンド情報や最新情報を集めたり、メイク技術を高めるための練習をしたりといったことも、ブライダルメイクアップアーティストの仕事のうちだと言えるでしょう。
ブライダルメイクアップアーティストになる方法
ブライダルメイクアップアーティストになるために、必ず経ておかなければならない学歴や経歴、資格などはありません。
しかし、一般的なのは、美容系の専門学校でメイクの専門知識を学んだ後で、ブライダルメイクアップアーティストとして就職する方法です。必須ではありませんが、美容系の学歴があれば、就職が有利になる他、実際の業務でも役立つでしょう。
また、学校卒業後のルートとしては、以下の3ルートが挙げられます。
- 結婚式場やホテル、ゲストハウスなどのブライダル施設に、ブライダルメイクアップアーティストとして就職する
- メイクアップアーティストのプロダクションに所属する
- フリーランスのブライダルメイクアップアーティストとして活動する
ブライダル施設に就職した場合にはその施設の専属アーティストとして、プロダクション所属やフリーランスの場合は幅広く仕事を行うことになるでしょう。
ただしどの場合であっても、一人前のブライダルメイクアップアーティストとして活動するまでには、下積みが必要です。そのため、就職後すぐは先輩に付いてノウハウを学び、スキルを磨くことになります。
ブライダルメイクアップアーティストに求められる資格や試験
ブライダルメイクアップアーティストとして働くために、必ず取得しておかなければならない資格及び試験はありません。
ブライダルメイクアップアーティストにとっては、メイクの技術や知識こそが重要なので、資格の学習よりも、メイクスキルを磨くために実践を積む方が有効でしょう。また、メイクはトレンドの影響を大きく受けるため、流行色や流行りのメイク法、最新アイテムなどについても、よく知っておく必要があります。
ただし、ヘアセットも行うブライダルヘアメイクアップアーティストとして働く場合には、必ず「美容師免許」を持っておかなければなりません。この免許を取るためには、受験資格として定められている学歴をクリアしていなければならないので、注意しましょう。
今後のブライダルメイクアップアーティストの将来性
ブライダルメイクアップアーティストは結婚式で活躍する仕事です。そのため、その将来性は結婚式の現状に左右されます。
そこで結婚式の現状はと言うと、近年の結婚式の件数は減少傾向です。なぜなら、晩婚化が進み、生涯独身者も増加しているためです。また、結婚しても結婚式を挙げないというカップルも増えています。
とはいえ、人々の結婚式に対するこだわりは増しているため、1組のカップルが結婚式にかける費用は高額化しています。
よって、結婚式の現状は決して暗くはありません。こだわりを叶えられる結婚式であれば、たとえ高額であっても需要はあるのです。
そのため、新郎新婦のこだわりに応えられるスキルを持ったメイクアップアーティストであれば、その需要は保たれると予想されます。ただしそのためには、スキルを磨きトレンドを取り入れる努力が、絶えず必要となるでしょう。
また、ブライダルメイクアップアーティストは、そのスキルによって、成人式や卒業式、メディア撮影など、ブライダル以外のメイクを手掛けることも可能であり、幅広い活躍が見込めます。
ブライダルメイクアップアーティストの就職先
ブライダルメイクアップアーティストの就職先は、結婚式場やホテル、ゲストハウスなどといった結婚式を執り行う施設、及びメイクアップアーティストのプロダクションです。
結婚式施設に就職した場合には、その施設の専属メイクアップアーティストとして働くことになるでしょう。
また、メイクアップアーティストのプロダクションに所属した場合には、プロダクションを通して、仕事を行うことになります。
ただし、どちらの場合も就職してすぐに仕事を任せてもらえることは少なく、アシスタントとしての下積みが必要になるでしょう。
さらに、ブライダルメイクアップアーティストはフリーランスとして活動することもできます。フリーランスは、成功すれば企業勤めよりも多くの収入を得られる可能性がありますが、自身で営業や事務を行う必要も生じます。
ブライダルメイクアップアーティストの平均年収・MAX年収
ブライダルメイクアップアーティストの平均年収は、300万円前後です。一般的に、メイクアップアーティストの年収はあまり高くありません。日本人の平均年収が400万円台であることと比較すると、その水準がよくわかるでしょう。特に初任給は少なく、200万円を切ることも珍しくはありません。
ただし、キャリアを積むごとに年収は上がり、1年目で年収200万円、5年目で350万円、10年以上で500万円ほどが相場です。
とはいえ、勤務先や実績によっても年収は大きく変わります。また、フリーランスの場合であれば、仕事の件数とその評価が年収に直結することになるでしょう。
ブライダルメイクアップアーティストに向いているのはこんな人
ブライダルメイクアップアーティストは、メイクのプロとして、大切な結婚式の日に新婦のメイクを施す職業です。そして、新婦に満足してもらえるメイクをするためには、メイクの技術はもちろん、センスやトレンドの知識が必要です。そのため、メイクが好きでそのスキルに長けた人は、ブライダルメイクアップアーティストに向いていると言えます。また、人を美しくしてあげたいという思いも大切でしょう。
さらに、ブライダルメイクアップアーティストにとっては、新婦のニーズをヒアリングしてメイクに取り入れたり、メイクをしながら話をしてリラックスさせたりすることも大切です。ブライダルメイクアップアーティストは特に至近距離で作業をする上、挙式のアテンドを務めることもあるため、優れたコミュニケーションスキルは必須でしょう。
加えてブライダルの知識も持っていれば、その知識をメイクに反映できます。
ブライダルメイクアップアーティストに関連する職業や資格
ブライダルメイクアップアーティストに関連する職業
ブライダルメイクアップアーティストに関連する職業には、ブライダルヘアメイクアーティストがあります。これらは結婚式のメイクを手掛けるという点で共通していますが、ブライダルメイクアップアーティストはメイクだけを、ブライダルヘアメイクアーティストはメイクとヘアセットの両方を手掛けるという違いがあります。
また、結婚式の写真撮影を担当するブライダルカメラマンや、結婚式衣装を担当するブライダルスタイリスト、結婚式の装花を担当するフラワーコーディネーターも、ブライダルメイクアップアーティストと同じ結婚式の関連業です。
これらの職業は全て結婚式や披露宴の開催において欠かせないものであり、それぞれが専門スキルを生かし、新郎新婦のニーズを叶えています。
ブライダルメイクアップアーティストに関連する資格
ブライダルメイクアップアーティストの関連資格は、メイクアップ系資格とブライダル系資格の2種に分けられます。
まずはメイクアップ系資格の代表例を挙げてみましょう。
- 日本メイクアップ技術検定(一般社団法人JMA)
メイクアップの技術や知識、及び接客力を測る民間検定。 - IBF国際メイクアップアーティスト認定試験(一般社団法人IBF国際美容連盟)
世界に通用するメイクアップのスキルを測る民間試験。
また、ブライダル系資格の代表例も挙げてみましょう。
- ブライダルプランナー検定(全米ブライダルコンサルタント協会)
文化や宗教などの結婚式に関する基礎知識やプランニングスキルを測る検定。欧米ブライダルの内容も。 - ウエディングプランナー資格(一般社団法人職業技能振興会)
ウエディングプランナー育成を目指し、内閣府認可の元行われている資格検定。結婚式のモノ、コト、ノウハウなど幅広く学べる。
メイクアップやブライダルの資格は他にも実施されており、それぞれでやや内容が違っています。資格取得を検討する際には、自身の学びたい内容と資格の内容をよく比較することが大切です。
ブライダルメイクアップアーティストになれる専門学校はこちら-
前の記事
マーシャラーになるには
-
次の記事
コンサートプロモーターになるには