トレーニング指導者になるには
- 2020.09.15
トレーニング指導者の概要や仕事内容
トレーニング指導者とは?
トレーニング指導者はトレーニングの専門家で、スポーツ選手やスポーツジムやフィットネスクラブでトレーニングを行う人など、定期的に運動を行う人のトレーニングの目的に応じた適切な運動プログラムの作成や指導などの業務を行います。
トレーニング指導者に関連する資格は数多く存在しますが、特に「トレーニング指導者」というのはトレーニング指導者(JATI-ATI)の資格を持っている人のことを指すようで、インターネットなどでトレーニング指導者を検索するとほとんどは当資格のことが紹介されています。
そのためこの記事ではJATI-ATI資格を持っている人を中心にどういった仕事をしているのか、資格を取得するにはどうしたらよいのかをみていきたいと思います。
トレーニング指導者の仕事内容とは?
トレーニング指導者は運動や健康に関する専門知識を持っています。
仕事内容は就職先によって異なりますが、主な仕事は持っている知識を基にスポーツを行う人ごとの目的や目標に応じてプログラムの作成を行い、トレーニングの指導を行うことです。
また、JATI-ATI資格を取得しているとトレーニングコーチやストレングストレーナー(スポーツをするための身体的能力やパフォーマンスの向上を目的としたトレーニング指導を行うトレーナー)、パーソナルトレーナー(顧客とマンツーマンでトレーニングやエクササイズ、栄養管理などの指導を行うトレーナー)など、各種指導者として活躍することも可能です。
トレーニング指導者になる方法(資格取得方法等)
JATI(日本トレーニング指導者協会)がトレーニング指導者の資格認定をすることの目的は、トレーニング指導を行う人が正しい知識を持ってスポーツ選手など運動を行う人の競技力の向上や健康作りといった目的を達成できることなどを通じて社会貢献することなどにあるとされています。
JATIが認定する資格は3つのレベルに分かれており、そのうち初級であるATI(トレーニング指導者)資格については「対象や目的に応じて、科学的根拠に基づく適切な運動プログラムを作成・指導するために必要な知識を取得したと認められた方に授与されます。スポーツ選手や一般人を対象としたトレーニング指導の専門家として活動するための基礎資格として位置づけられます」としています。
なお中級の資格は「AATI(上級トレーニング指導者)」、最上級資格は「SATI(特別上級トレーニング指導者)」となっており、AATIを受験するにはATI取得後3年以上の実務経験があること、SATIを受験するにはAATI取得後5年以上の実務経験があることなどが条件とされています。
AATIはハイレベルなアスリートや大学・専門学校においてトレーニング指導者の教育や養成をする人を対象に、SATIは国際レベルのトップアスリートの指導を行う人などを対象にされており、優れた技能や実績を保持していることを証明するためにあるので実務経験などが必要となっているのが特徴です。
また、すべてのレベルの資格に5年間の有効期限が設定されており、期限内に講習会を受講して15単位以上の「継続単位」を取得しなければなりません。資格を保持するためには勉強し続けて、常に新鮮な知識で指導することができると言うのも特徴の一つです。
資格難易度や試験について
試験について
では基礎資格であるJATI-ATI資格についてチェックしていきましょう。
認定試験を受験するまでの流れは次のようになっています。
①JATIに入会する
②申請書類を送付する
③書類の審査が行われる(審査に通れば受験票と教材が送付される)
④講習会を受講する
⑤ワークノートを提出する
⑥認定試験を受験する
●試験の概要
※下記は2020年の試験の日程です。
なお、2020年はコロナウイルスの影響で養成講習会はオンラインとなっています。
養成講習会募集期間: 2020年7月6日(月)~8月7日(金)
養成講習会日程:8月1日(土)~9月11日(金)※予定
【一般科目】8領域
・体力学総論
・機能解剖
・バイオメカニクス
・運動生理学
・運動と栄養
・運動と心理
・運動と医学
・運動指導の科学
【専門科目】5領域
・トレーニング指導者論
・各種トレーニング法の理論とプログラム
・各種トレーニングの実際
・トレーニング効果の測定と評価
・トレーニングの運営と情報活用
ワークノート提出期限:2020年9月11日(金)必着
試験日程:第1回…全国共通会場(東京都) 2020年10月25日(日)
第2回…地区別会場
2020年12月13日(日)~2021年2月21日(日)
までの間に指定の都道府県で行われる。
第3回…全国共通会場(東京都予定) 2021年3月28日(日)
今後のトレーニング指導者の将来性
日本は現在トレーニングブームで、老若男女問わずトレーニングを行っている人が増加しています。
特に高齢化が進むにつれて健康を意識する高齢者がトレーニングを行う、運動機能を低下させないために高齢者を対象にするトレーニングを行うなど、高齢者向けのトレーニングの需要も高まっています。
高齢化はこの先ピークに向けて増加し続けますし、若い人もトレーニングを行いますのでトレーニング指導者の需要はますます増加するでしょう。
そのため将来性は十分にあるといえます。
トレーニング指導者の就職先
トレーニング指導者の主な就職先には次のような場所があります。
・スポーツジム
・フィットネスクラブ
・プロスポーツチーム
・福祉施設
・フリーランス(パーソナルトレーナー) など
トレーニング指導者の平均年収・MAX年収
トレーニング指導者単体での年収は算出できませんでしたので、参考にスポーツトレーナーの年収と確認すると平均年収は約570万円となっていました。
トレーニング指導者の資格を持ってスポーツトレーナーやパーソナルトレーナーとして活躍する人が居ますので、あくまで参考程度になるでしょう。
なおパーソナルトレーナーとして独立開業し成功している人は年収1,000万円を超える収入を得る人も居ます。
トレーニング指導者に向いているのはこんな人
トレーニング指導者は指導する人のことを第一に考えてあげることができる人でなければなりません。
プロスポーツ選手なら勝利に向けたトレーニングや栄養管理、リハビリなどを行うこと、一般の人ならトレーニングを行うことによってダイエットや機能回復ができることなど目的を達成させてあげることなど、その人のために指導を行う人でなければなりません。
そのため高いコミュニケーション能力をもって目的を聞き出すこと、指導を行うことなどが求められます。
同時にそのために常に学び続けて確かな知識を持って指導をすることができる人でなければ正しい指導を行うことはできないでしょう。
運動が好き、トレーニングが好きといったことを超えて指導をする一人ひとりに対して情熱を持って仕事ができる人であることが求められます。
トレーニング指導者に関連する職業や資格
●関連する資格
次の資格を取得している場合、JATI-ATI資格の養成講習会の免除措置を受けることができます。トレーナーとして活躍するためにも取得しておくと良い資格ばかりなので、取得を検討してみても良いのではないでしょうか。
●健康運動指導士
健康運動指導士は健康・体力づくり事業財団が認定する民間資格です。
運動指導を担う専門家を目指す資格で、運動プログラムの作成や調整、トレーニングの指導などを行うことができるようになります。
少子高齢化への対応や生活習慣病の増加防止などに期待されています。
●NSCA-CSCS
NSCA(全米エクササイズ&コンディショニング協会)が認定する資格で、特にスポーツ選手やアスリートなどのプロスポーツ選手を対象に安全・効果的なプログラムの作成や指導ができるトレーナーを目指します。
●スポーツプログラマー
スポーツプログラマーは日本体育協会が認定する資格です。
地域を基盤に、様々な場でスポーツ活動を行っている各年齢層の方々に対してスポーツ相談や体力測定などを行い、それに基づくスポーツプログラムの提供や運動やトレーニングの基礎的指導・助言を行うことができることを目指します。
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