スポーツインストラクターになるには

  • 2020.09.15
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スポーツインストラクターの概要や仕事内容

スポーツインストラクターとは?

スポーツジムやフィットネスクラブにおいて、複数の人たちに対してトレーニングやエクササイズなど運動の指導を行っているのがスポーツインストラクターです。
身体の動かし方や器具の使い方の指導だけでなく、トレーニング内容の作成も行っています。

ではスポーツインストラクターが具体的にどういった仕事をしているのかチェックしていきましょう。

スポーツインストラクターの仕事内容とは?

スポーツジムやフィットネスクラブに来る人の目的は人それぞれです。
例えば
・ダイエットしたい
・メタボリックの解消をしたい
・ボディメイクがしたい
・筋肉をつけたい
・腰痛の改善がしたい…
など、健康増進からダイエットまで様々です。

また、仮に「ダイエットしたい」という同じ理由だったとしても年齢や性別、体型、生活習慣などは一人ひとり異なります。
そのため一人ひとりから要望を聞いて、その人に合ったトレーニングメニューを作成していかなければならないため簡単な作業ではありません。
トレーニングがうまくいっていたとしても、必要以上に食事を取られてしまったら目的を果たすことができなくなってしまいます。そのため食事面のアドバイスを行うこともありますし、それ以外にも生活面のアドバイスをすることもあります。

目的を達成することができるように総合的にサポートを行うことが大切なのです。
指導をする際には顧客がそれぞれ抱える悩みや症状があると考えられるため、身体的なサポートはもちろん精神的なサポートも行わなければならないため一口に“総合的”と言っても簡単なことではありません。

なお、似たような職業に「パーソナルトレーナー」があります。
どちらも身体作りをするための総合的なサポートをすると言う面では同じですが、パーソナルトレーナーはマンツーマンで“オリジナル”の指導を行います。
スポーツインストラクターは複数の人たちに対して“マニュアルに沿った”指導を行いますので少し異なる部分があります。
パーソナルトレーナーはスポーツインストラクターよりもシビアに目標達成していかなければならないため、収入は多いですがなお大変な職業となります。

スポーツインストラクターになる方法(資格取得方法等)

スポーツインストラクターになるための特別な資格はありません。
しかしスポーツに関する知識、トレーニングに関する理論、身体の構造など様々な知識が無ければ人に指導をすることはできません。
くどいようですが身体の不具合の改善したい部分、効率的に筋肉を動かす方法などは一人ひとりによって異なるため、いろんなパターンに対応することができる知識が必要不可欠となるからです。

そのためスポーツ系の大学や専門学校であらかじめ学んだ後で就職するといったケースが多いのではないでしょうか。
また、就職に有利に働かせるためやスキルアップのために民間資格を取得する人も少なくありません。
例えば日本スポーツ協会が主催する「スポーツプログラマー」の資格はスポーツ科学・スポーツ医学の見地から適切な運動指導を行うことができることを証明する資格となっており、スポーツインストラクターとして指導する際に必要な知識を学ぶことができます。

参考までにスポーツプログラマーの資格について詳しくみてみましょう。

資格難易度や試験について

試験について

スポーツプログラマー資格の役割は「主として青年期以降の全ての人に対し、地域スポーツクラブなどにおいて、フィットネスの維持や向上のための指導・助言を行う」ことだとされています。
講義を受講し、審査を受けて合格したら資格がもらえます。

●受講の概要
※下記は2019年の受講の日程です。
※2020年についてはコロナウイルス感染拡大に伴い開催は中止されています。

受講条件:受講する年の4月1日現在 満20歳以上の者。
指導者マイページから申込が出来る者(申込用紙での受付不可)。

実施日時: 共通科目
【東京会場】
期日…2019年8月30日(金)~9月1日(日)
会場…日本体育大学(世田谷キャンパス)

【大阪会場】
期日…2019年8月2日(金)~4日(日)
会場…大阪体育大学

専門科目
期日…2019年9月9日(月)~14日(土)
※検定試験は9月14日(土)
会場…国立オリンピック記念青少年総合センター

査定・検査:共通科目…事前学習、集合講習、事後学習の結果で審査を行う。
専門科目…筆記試験の結果で審査を行う。

専門科目カリキュラム内容:

  1. 運動と健康
    1)スポーツプログラマーの役割
    2)運動と健康
  2. フィットネスプログラムの実際
    1)フィットネストレーニング(基本的方法含む)
    ・全身持久力・身体組成系
    ・筋力/筋持久力系
    ・柔軟性系
    ・調整力系

    2)体操系
    ・体操
    ・ストレッチング

    3)エアロビクス系
    ・ウォーキング・ジョギング
    ・エアロビクスダンス

    4)レクリエーション・スポーツ系
    ・軽スポーツ
    ・運動ゲーム

    5)対象別フィットネスプログラム
    (※健康運動指導士資格保有者の受講科目)
    ・壮年(中年)のフィットネスプログラム
    ・高齢者のフィットネスプログラム
    ・女性のフィットネスプログラム
    ・障害者のフィットネスプログラム

  3. フィットネスと健康管理
    1)フィットネスと体調
    ・体調チェックの意義と方法
    ・スポーツと疲労回復(栄養と休養)
    2)フィットネスと安全
    ・ウォーミングアップ
    ・クーリングダウン
  4. 体力測定と評価
    1)体力測定の方法
    2)測定結果の処理
    3)体力評価とスポーツプログラム
  5. スポーツ相談の実際
    1)スポーツ相談の意義
    2)スポーツ相談の実際
    ・スポーツ相談の技術
    ・スポーツ相談の実習

今後のスポーツインストラクターの将来性

スポーツ業界はこの先無くなることはありませんし、特に今は健康増進や美容のためにスポーツをする人も多いためスポーツジムやフィットネスクラブに通う人は増加しています。また、少子高齢化の課題に対応するため健康を目的とした運動を推進していることなどから政府も政策を打ち出していることもあり、この先も市場規模を拡大すると考えられています。
これに伴ってスポーツインストラクターの需要も増加していくことが考えられますので、将来性は十分にあると言えるでしょう。

ただし、身体を使う仕事であるため若いうちに辞めてしまう人が多いのも特徴です。
そのため将来的にスポーツジムの経営や企画側に転職する人が多いと言います。
長く続けることができるかどうかしっかりと考えて就職すれば、将来は安定して仕事をすることができるでしょう。

スポーツインストラクターの就職先

スポーツインストラクターの主な就職先には次のような場所があります。
・スポーツジム
・フィットネスクラブ
・公共スポーツ施設
・フリーランス など

スポーツインストラクターの平均年収・MAX年収

スポーツインストラクターとしてスポーツジムなどの施設に就職した場合の平均年収は約360万円と低めです。
その原因は前述したとおり、若いうちに辞めてしまう人が多いことに原因があります。辞めてまた若い人が入ってくる=平均年収が上がらないということです。
年収が高い人になると800万円近い人もいますので、長く続けた場合はそう低い年収にはならないのではないかと考えられます。

また、フリーランスの場合年収が200万円程度になる人もいれば、1,000万円を超える人もいます。
活躍の場を広げることができれば高い年収も期待できると言うことになります。

スポーツインストラクターに向いているのはこんな人

スポーツインストラクターは利用者一人ひとりの要望に合わせてメニューを考えるため、しっかりと要望を引き出すことができる能力が求められます。
要望を引き出すためには高いコミュニケーション能力が必須です。このコミュニケーション能力は、指導をする際にも必要な能力ですのでしっかりと持っておきたいところです。
また、相手に楽しくスポーツをしてもらう工夫ができること、抱える悩みや不安を理解してあげられることなど発想力や理解力がある人だとなお良いでしょう。

スポーツインストラクターに関連する職業や資格

●関連する資格

●スポーツリーダー
スポーツリーダーは公益財団法人日本体育協会が認定する公認スポーツ指導者資格の一つで、スポーツ指導の基礎を学んだ人のための資格となっています。
養成講座を受講すると資格がもらえるため、比較的簡単に取得できる資格となっています。

●トレーニング指導者
トレーニング指導者は特定非営利活動法人 日本トレーニング指導者協会が認定する資格で、科学的根拠に基づいた運動プログラムの作成や、運動指導をするために必要な知識を習得した人が対象となっています。
資格を取得するにはまずJATIに入会し、養成講習会を受講します。その後に自己学習課題を提出し、10月に行われる第1回の認定試験もしくは3月に行われる第2回の認定試験のいずれかに合格する必要があります。合格率は高めとなっており、難易度は高くありません。

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