監督・コーチになるには

  • 2020.09.15
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監督・コーチの概要や仕事内容

監督・コーチとは?

スポーツをしていると必ずチームには「監督」や「コーチ」と言った役割の人がいます。
プロ野球チームだと監督はベンチから選手らに指示を出し、コーチは塁に立って選手に指示を出す…といったイメージですが、具体的にどういった違いがあるのかと聞かれるとサッと答えることができません。

監督とコーチの違いを確認し、仕事内容などについて詳しくみていきましょう。

監督・コーチの仕事内容とは?

●監督
まず監督とは、スポーツにおいては「各種スポーツにおいて全体の指示や作戦を立てる責任者、または責任者の呼称」だとされています。
簡潔にまとめると「チームなどが求める結果に対して全責任を負う人」だということになるでしょう。
つまり監督は選手を育成し、チームなどを勝利に導くことが仕事となります。
監督によっては、自分はあくまで戦略家であり選手に直接指示や指導を行うのはコーチの役割だと割り切ってあえて遠くから眺めることしかしない方もいるようです。

また、監督の仕事で重要なことの一つとして「選手の士気を上げる」ことも挙げられます。そのため、スランプに陥っている選手、モチベーションやコンディションが落ちている選手などには叱咤激励をすることもあります。

●コーチ
コーチは「訓練・指導する人、家庭教師、監督などを意味する」とされています。
スポーツにおいて全体の責任者のことをコーチと呼ぶケースもありますので、「コーチ=監督」という場合もあると言うことになります。実際に海外では監督のことをコーチと呼ぶこともあります。
ただし日本においてコーチはどちらかというと「監督の指示や作戦を実現させる」役割だという認識であることが多いようです。
野球だと走塁コーチやバッティングコーチなど、サッカーだとゴールキーパーコーチなど、選手それぞれの分野に対してコーチが存在しています。コーチは選手の技術を高めること、集めた情報を監督に提供することなどを行ってチームなどを勝利に導くことが仕事だと言えます。

日本の監督とコーチをあえて分類するとこのようになります。
会社で言うと監督は取締役、コーチは中間管理職…といったところでしょうか。
チームなどを勝利に導くために役割が分かれているということがわかりました。

なお、スポーツジムなどにもコーチがいますが、チームのコーチなどと同様に選手の技術を高めることに意味があります。ただしこの場合のコーチはどちらかというと「インストラクター(知識やスキルを与えて指導をする人)」の意味合いのほうが強いでしょう。
そのため以下この記事でのコーチはスポーツチームなどのコーチとして記載していきます。

監督・コーチになる方法(資格取得方法等)

監督やコーチになるための特別な資格はありません。
しかしほとんどの場合はそのスポーツの経験やれっきとした実績がある人である場合がほとんどです。監督を目指す場合はまずコーチになって実績を積んでいくことになるでしょう。
そのため、まずはスポーツ選手として活躍し実績を作ることが前提となるでしょう。
さらにコーチとして活躍するために体育大学などでスポーツ理論や戦略論などを学ぶとなお良いでしょう。
余談ですが実力はあっても怪我のためプロとして活躍することができず、プロ経験が無いまま監督になった方もいます。その方は体育教師の経験を経た後、チームのスタッフから再スタートし、コーチになり監督まで上り詰めたそうです。

話を戻しますが、コーチになることができたら今度はチームの勝利に貢献し実績を作り、監督を目指すという流れが一般的なようです。

また、監督・コーチを目指す人は日本スポーツ協会が主催する「スポーツ指導者」の資格を取得する人が多いようです。
参考までにスポーツ指導者資格についてチェックしていきましょう。

資格難易度や試験について

試験について

日本スポーツ協会は、生涯を通じた「快適なスポーツライフ」の構築を推進するための指導者の養成を行っています。年齢(発育発達段階)や技能レベル、興味や志向など多様なスポーツ活動に対応するため、指導対象や活動拠点を考慮し5領域17種類の資格が用意されています。(競技ごとに扱う種類が異なります。)

サッカーを例に取ると、アマチュアレベルの選手に「質の高い指導ができる指導者」である「B級コーチ」として活躍するためには「C級コーチ」の資格が必要とされています。それ以上になるためにはさらに上級の資格を取得しなければなりません。
そのC級コーチの資格が日本スポーツ協会と日本サッカー協会(JFA)が共同主催している「公認サッカーコーチ1(JFA 公認C級コーチ)」です。

公認サッカーコーチ1を取得するにはJFA主催の指導者養成講習会を受講する必要があります。修了者には、JFA公認ライセンスが付与されます。
なお、受講資格は「18歳以上」で「地域においてスポーツ活動を実施している指導者および、これから指導者になろうとする者」と規定されていますので、それなりの指導をしているコーチが対象ということになります。

開催は各都道府県で年数回程度となっています。

このようにコーチとして活躍したい場所によっては資格が必須になることもありますので、自分が目指すところに必要となる資格があるかどうかはきちんとチェックしておいたほうが良いでしょう。

今後の監督・コーチの将来性

監督・コーチの職業がこの先も無くなることはありませんが、監督やコーチとして指導を行い続けるためにはそれだけの指導力や、サッカーのように場合によって資格がなければなりません。
長く続けるためには資格を取って継続していけるようにすること、安定した年収を得るには上級の資格を目指すといった努力を欠かすことができないでしょう。

監督・コーチの就職先

監督・コーチの主な就職先には次のような場所があります。
・プロチーム
・ジュニアチーム
・ジュニアスクール
・アマチュアチーム
・教育機関(部活動の監督、大学の駅伝の監督など) など

監督・コーチの平均年収・MAX年収

競技の種類や行う業務、所属するチームによって年収が異なるためひとまとめにすることができませんでしたが、例えばプロ野球の場合は監督の平均年収が約7,900万円、コーチの平均年収が約2,000万円となっています。サッカーJ1リーグの場合は監督が約5,000万円、コーチが約600万円だそうです。

いずれにしても監督のほうがかなり高額になることがわかります。
しかしそこまでの年収が得られるのはほんの一握りです。
地域のスポーツチームの監督になると年収400万円程度になるそうですので日本人の平均年収と比較すると少し少ないことになります。

監督・コーチに向いているのはこんな人

プロ経験者が目指すような職業であるため、競技に関する高い技術は必須です。
その上で指導を行い勝利に導くためには高い戦略性と的確な指示、選手を育てる指導力などが求められます。
チームである以上、どんなに監督が優秀でも選手が育っており良い関係が築けていなければ勝利に繋がりません。そのため選手や選手の指導を行うコーチ陣としっかりコミュニケーションを取り信頼関係が築けること、場合によっては選手のメンタルケアやカウンセリングといったことも行える人であることが求められるでしょう。

監督・コーチに関連する職業や資格

●関連する職業

ここまでサッカーを多めにみてきたのでサッカーを参考にすると、スタッフとしてプロチームに就職した場合はドクターやスポーツトレーナーといった「メディカルスタッフ」や、いわゆる「フロント」と呼ばれる営業や企画、広報、「サポートスタッフ」として通訳やアナリスト、栄養士などは切っても切り離せない大切な職業です。
他にも直接チームに関わらないとしても、試合の審判や広告代理店、カメラマン、グラウンドキーパー(芝生の状態を維持する)、ライターやブロガーなどが挙げられます。
サッカーが好きだけどサッカーが得意ではないという方はこのような関連職業からサッカーという競技に近づいていくことができるのではないでしょうか。

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