映画宣伝になるには

  • 2020.07.21
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映画宣伝になるには
      
              

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映画宣伝の概要や仕事内容

映画宣伝とは?

 映画宣伝とは、映画の制作・配給会社の中にある「宣伝部」などで、映画の魅力をたっぷりとお客様に伝えて、劇場に足を運んでもらうための仕事をしている人のことを指します。
最近では、映画だけを取り扱っている宣伝会社も増えています。このような企業は、企画の段階から映画制作に参加して、メイキングを制作したり、原作本の出版を出版社に依頼したり、映画の公開に合わせ宣伝戦略を立てるというケースもあります。
また、そういった仕事を個人で請け負っているフリーランスの映画宣伝プロデューサーもいます。
 

映画宣伝の仕事内容とは?

映画宣伝をする人は、まず宣伝する映画の魅力をしっかりと把握します。
メディア・マスコミに人脈を持っていると仕事を進める上で有利となります。
最初は映画宣伝会社や配給会社の宣伝部に入社するなどして、企業人として経験を積むのが一般的となっています。
映画宣伝会社や配給会社では、邦画・洋画を問わず多くの映画の宣伝を新聞や雑誌などの活字媒体やテレビ・ラジオ・インターネットなど多くのメディアに対して宣伝戦略を練った上で宣伝の交渉を行っていきます。
より良い宣伝を行っていくために、幅広い人脈や斬新なアイデアがあると良いでしょう。

企業に就職した場合はそれぞれ売り込む先があるため、担当が分けられることがあります。大きな企業だと次のように担当が分けられます。

●パブリシティ担当
パブリシティ担当は新聞や雑誌、テレビ局などのマスコミに対して直接映画を売り込んでいきます。映画のおもしろさを伝えて、マスコミ側が能動的に取り上げてくれるように売り込む仕事としてとても重要なポジションです。

●タイアップ担当
タイアップ担当は、コンビニや食品メーカーなどの企業と共同で、今話題になっている映画と企業がタイアップすることによって、企業の商品を注目させたり盛り上げたりすることを企画し、実行します。

●メディアバイイング担当
メディアバイイングというのは、新聞やテレビ、雑誌などにお金を使って広告を出すことで、それを担当にしている部署です。
一つのひとつの作品に対して広告予算が決められており、その中でいかに効果的な広告を展開していけるかを考え、実行する部署です。

●クリエイティブ担当
クリエイティブ担当は、映画のポスターやチラシなど様々な宣材物を作るっています。

●映画宣伝プロデューサー
ここまで見てきた数々の担当を総括的に見ながら、一つの作品の宣伝を動かしていく司令塔の役割を果たすのが宣伝プロデューサーです。
1つの作品を宣伝するにあたって、どの担当にどれだけの予算を使うかなど、宣伝の方向を決めていきます。

どの担当も一人ひとりの企画力が求められますが、プロジェクトを動かし成功させるためには、すべてのチームが映画をたくさんの人に見てもらうために同じ方向を向いて協力し合っています。

映画宣伝になる方法(資格取得方法等)

 映画宣伝になる最も一般的な方法は、映画配給会社に就職することです。
 特に資格や学歴は必要ありません。しかし、大卒以上を採用しているケースが多いため、多くの人は大学を卒業して新卒で入社しています。
大卒でなくても派遣社員やアルバイトとして採用をしている会社もありますので、大学に行っていなくても映画宣伝になりたい場合は映画配給会社の採用情報をチェックしてみてはいかがでしょうか。
しかし、映画配給会社に就職したからと言って必ず映画宣伝部に配属されるとは限りません。
そのため、映画宣伝会社に就職するなど中小企業に就職することがある意味近道になっていく可能性もあります。
他にも映画を専門的に扱っていうる広告代理店やデザイン会社など、映画に関連する企業に就職して、地道に業界の人脈を作って映画宣伝の仕事を行うフリーランスになるという方法もあります。

今後の映画宣伝の将来性

インターネットの普及によって、映画情報は雑誌や新聞だけでなくパソコンやスマートフォンなどのモバイルから入手する人の数が急増しています。
映画宣伝の仕事も常に人々のライフスタイルやニーズなどに合わせた手法をとっていかなければなりません。
裏を返せば、インターネット上で映画の情報をチェックしてもらうことができれば、映画に興味を持ってもらえるということになります。

なぜか映画は衰退しているというイメージがありますが、2019年の年間興行収入は2,611億8,000万円となっており、2000年の興収発表以降最高の成績となっているのです。
ヒット作が多く生まれたことが要因だと言われていますが、今でも映画の人気が衰えていないことは間違いないでしょう。

こうしたヒット作がたくさん生まれるのも、良作を作る監督やスタッフだけでなく映画宣伝の力によるところもあるでしょう。
映画宣伝は映画産業が無くならない限り、作品を広めていくための重要な仕事であることからこれからも将来性があると言えるでしょう。
映画宣伝の頑張りで影響力の大きな宣伝を行うことによって、映画業界を盛り上げることにも繋がり、自ら将来性を開いていくことができるでしょう。

映画宣伝の就職先

 映画宣伝の主な就職先には次のような場所があります。
  ・映画配給会社
  ・映画宣伝会社
  ・広告代理店
  ・デザイン会社
  ・フリーランス など

映画宣伝の平均年収・MAX年収

映画配給会社などの企業に正社員として就職した場合の平均年収は400万円~600万円となっており、一般的な会社とそう変わりません。
中小の映画配給会社より、ボーナスや手当が手厚く支給されることなどから大手の映画配給会社ほうが給料が良い傾向にあります。
契約社員やアルバイトはそこまで高い給与とは言えませんが、努力や適性が認められると正社員にステップアップできる可能性があります。

 フリーランスで活躍している映画宣伝の場合、作業量は多くなりますがコンスタントに仕事を受けることができれば高い収入を得ることができるそうです。

映画宣伝に向いているのはこんな人

 映画宣伝は柔軟な対応が求められることが多いので、高い人間性を身に着けておく必要があります。
また、チームで活動することや他の企業の人と関わっていくことから、社会人としてのマナーを守る、人の話をよく聞く、自然と周りへの気遣いができる…などといったごく普通のことでも意識しないときちんとできないようなスキルがきちんと身についていることが求められます。

人間性の高さという点については他にも人脈を作りやすくすることができるという大きなメリットがありますので、是非とも身につけておきたいスキルです。
特にフリーランスで映画宣伝を行っている人は映画配給会社などの企業に勤めている人よりもさらに多くの人脈を作ることで、仕事の依頼をよりたくさん委託してもらえるようになる可能性があるため重要なスキルの一つとなるでしょう。

このように、映画宣伝に向いている人は人間性やコミュニケーション能力など、対人スキルを持っている人が向いている人だと言えるでしょう。
もちろん、映画が好きでたくさんの人に見てもらえるように頑張りたいという気持ちも持っておきたいところです。

映画宣伝に関連する職業や資格

関連する職業

 映画制作や宣伝だけでなく、映画に関わる仕事は他にもいくつか興味深いものがありますのでチェックしておきましょう。

 ●映画バイヤー
映画バイヤーは映画の買い付けを行う仕事です。
制作段階にある映画について、前評判や脚本、出演する役者などを総合的に見てヒットするかどうかを見極めて買い付ける映画の決定をします。
買い付けたい映画の権利が必ずしも買い付けられるとは限りませんので、ヒットしそうな映画を買い付けることができるかどうかはまさに映画バイヤーの腕の見せ所です。

 ●宣伝広報アシスタント
宣伝広報アシスタントの主な仕事はマーケティング関連業務です。
市場調査やデータ処理、プレゼンの資料作成、SNSでの映画のPRなどのプロモーションに関する補助的な業務が中心であり、机上から映画を宣伝するという仕事がほとんどです。
映画が好きだけど表だって行動をすることが苦手で陰ながら映画のヒットを応援したいと考える人や、マイナーな作品も応援したいという人におすすめです。

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