ツアープランナーになるには

  • 2020.05.14
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ツアープランナーの概要や仕事内容

ツアープランナーとは

ツアープランナーとは、旅行ツアーのプランニングを行う職業です。旅行会社やバス会社などの商品となる団体旅行やパック旅行の旅程を、観光地からホテル、移動手段まで組み立て、企画を作り出しています。
といっても、ツアープランナーはただ好きなように旅行プランを練っているのではありません。入念なマーケティングの上で、需要が見込めるようなプランニングを行っています。また、予算にも気を使わなければならないでしょう。

また、ツアープランナーは旅行のプランニングだけでなく、ホテルや交通機関の手配まで行います。さらに、実際のツアーに同行することもあります。
そんなツアープランナーという職業には、豊富な知識や経験が必要です。それらがなければ、魅力ある企画は作れないでしょう。そのため、ツアープランナーにはツアーコンダクターとして経験を積んだ人がなることが多く、それぞれのプランナーは自らの添乗経験を生かし、お客様にとっての価値ある旅行を生み出しています。

ツアープランナーの仕事内容とは

ツアープランナーのメインとなる仕事は、旅行会社などがリリースする旅行ツアーのプランニングです。人気の旅行先や他社の旅行ツアー、アンケート結果などを比較してマーケティングを行い、コンセプトを決めて、立ち寄る観光地や店舗、宿泊先、交通機関など全ての旅程を細かく決めていきます。また、企画を練る時にはチームでミーティングを行ったりプレゼンテーションを行ったりすることもあるでしょう。その後、ミーティングを重ねて企画が固まれば、ツアープランナーは自ら宿泊先や交通の手配を行い、スケジュール表などの資料も作成します。
さらに、ツアープランナーはツアーに同行することもあり、その場合は企画側として、ツアーコンダクターと同じような業務を行うこともあります。

ツアープランナーになる方法

ツアープランナーになるには、旅行会社やバス会社、航空会社などのツアー旅行を企画している会社に就職しなければなりません。しかし、ツアープランナーの採用案件は多くはなく、多くの場合は入社してからツアーコンダクターとして経験を積み、やがてプランニングを任せられるようになるようです。
また、ツアープランナーの前段階としてツアーコンダクターになるには、「旅程管理主任者」資格を持っておくのが理想です。旅行業法では、ツアーの添乗員の中に1人はこの資格保持者を含まなければならないという規定があるためです。
中にはツアーコンダクターを経ていないツアープランナーもいますが、魅力的な旅行を作り上げるためには実際の旅行経験が役立ちます。さらに、就職前に大学や専門学校で観光学を学んでおくのも良いでしょう。

ツアープランナーに求められる資格や試験

ツアープランナーには、必ず取得しておかなければならない資格試験はありません。ただし、取得しておくことで業務に生かせる資格は存在します。そして、その代表的なものが「旅行業務取扱管理者」資格です。この資格は旅行業の営業所において1名以上取得者を置かなければならないと規定されているもので、取得者は旅行プランや広告など旅行業務の監督を行えます。
また、この「旅行業務取扱管理者」資格は、以下の3種に分けられます。

①総合旅行業務取扱管理者試験(国内および海外の旅行業務の管理を行う)
②国内旅行業務取扱管理者試験(国内の旅行業務の管理を行う)
③地域限定旅行業務取扱管理者試験(営業所の拠点となる限定地域の旅行業務の管理を行う)

一般的なものは、①と②になるでしょう。「旅行業務取扱管理者」資格は国家資格であり、取得しておけば旅行業におけるさまざまな業務に役立つでしょう。

難易度や試験について

「旅行業務取扱管理者」資格の近年の合格率は、総合が約27%、国内が約40%となっています。国内のみの資格に比べ、総合資格の難易度はかなり上がることがわかります。
総合と国内の試験概要については、以下の表をご確認ください。

総合旅行業務取扱管理者 国内旅行業務取扱管理者
受験日程 10月 9月
受験料 6,500円 5,800円
試験会場 北海道、宮城、東京、愛知、大阪、広島、福岡、沖縄 北海道、宮城、埼玉、東京、愛知、大阪、岡山、福岡、沖縄
試験形式 マークシート
試験時間 不明
受験資格 特になし
合格条件 各科目において得点率60%以上

※2019年の概要です。

今後のツアープランナーの将来性

近年、団体旅行ではなく個人旅行で旅を楽しむ方が増加傾向にあると言われていますが、今も昔も旅を楽しむ人は多く、旅行ツアーはさまざまな人に利用されています。今後も、団体プランから個人プランまでラインナップされているツアーの需要がなくなることはないでしょう。

そして、ツアーの需要がある以上、それをプランニングするツアープランナーも必要となります。よって、その将来性は決して低くはないと考えられます。
ただし、ツアープランナーとして活躍を続けるためには、人を魅了する斬新なアイディアを出し続けなければならず、知識や提案力を高める努力が必要になるでしょう。

ツアープランナーの就職先

ツアープランナーの就職先の多くは、各旅行会社です。就職した旅行会社のツアープランを作成することが主な仕事となり、またプランニングしたツアーに同行することもあるでしょう。
ただし、旅行会社は昔から就職先として人気の高い分野であり、採用の競争率は高いと予想されます。また、会社の希望や地域によって待遇には差があるため、就職活動の際には事前の情報収集や自身のキャリアプランの明確化などが必要でしょう。
さらに、ツアープランナーは派遣会社に登録して活動したりアルバイトとして働いたりすることもできます。しかし、派遣やアルバイトでの採用案件は少なく、待遇面でも劣る可能性があります。

ツアープランナーの平均年収・MAX年収

ツアープランナーの平均年収は約440万円です。日本全体の平均年収が400万円代なので、ごく平均的であると言えるでしょう。

とはいえ、ツアープランナーの年収は所属する会社の規模や地域、実力などによって大きく変わり、600万円以上の年収を得ている人もいるようです。
また、派遣でツアープランナーを行っている場合には賞与がないことも多いため、その平均年収は正社員よりも下がる傾向にあります。

ツアープランナーに向いているのはこんな人

ツアープランナーには、旅行や観光が好きで、それらの知識に長けている方が向いています。実際の旅行・観光の経験がなければ、また各地の知識がなければ、顧客が満足できるような優れたプランを作成することはできないでしょう。
また、旅行・観光ツアーのプランを組むには、各地の下見や手配も行わなくてはなりません。その場合、利用するホテルや交通機関の担当者と商談を行うこともあり、多くの人と関わることになるでしょう。そして、こういった業務をスムーズに行うためには、優れたコミュニケーション能力も必要とされます。
さらに、ツアープランナーは、他にはないプランアイディアを出し企画を成立させなければなりません。そのためには、想像力や提案力も求められるでしょう。

ツアープランナーに関連する職業や資格

ツアープランナーに関連する職業

ツアープランナーに関連する職業としてまず挙げられるのは、ツアーオペレーターという職業です。ツアーオペレーターは、主に海外ツアーに必要な各種サービスの手配を行い、ツアープランナーの仕事を支えています。
また、ツアーコンダクターもツアープランナーに関わりの深い職業のひとつ。ツアーコンダクターはツアーに同行し、ツアープランナーの作成したプラン通りにツアーが進行するよう、旅程管理を行います。
さらにバスツアーの場合は、バスガイドやバス運転手もツアープランナーのプランに沿って業務を行います。

ツアープランナーに関連する資格

ツアープランナーに関連する資格には、先ほどご紹介した「旅行業務取扱管理者」の他にも以下のようなものがあります。

  • 総合旅程管理主任者
  • 国内旅程管理主任者
  • 旅行地理検定
  • 世界遺産検定
  • 歴史能力検定
  • 観光英語検定

旅程管理主任者の資格はどちらかと言えばツアーコンダクター向きですが、ツアープランナーはツアーに同行することもあり、持っておいて損はないでしょう。また、場所や歴史に関する知識も、ツアープランの作成に生かせると考えられます。

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