プロモーターになるには
- 2021.02.16
プロモーターの概要や仕事内容
プロモーターとは?
プロモーターの意味をそのまま調べると「発起人、主催者、興行主」という意味になりますが、簡単にまとめると“企画を行いプロモーションする人”のことを指します。
プロモーションとは「消費者の購買意欲をあおるための活動(宣伝・販促・広報など)」のことで、プロモーターは生産者が作った商品を消費者が購入したくなるように、消費者が何を求めているのか、どうすれば消費者の目に付くのかなど企画し、プロモーションしていきます。
プロモーターの仕事内容とは?
プロモーターと一口に言っても様々な業界にプロモーターが存在します。
やっていることは企画とプロモーションという意味では同じですが、業界ごとに仕事内容が少しずつ異なります。
主な業界ごとにプロモーターがどういった仕事をしているのかチェックしていきましょう。
●コンサートプロモーター
コンサートプロモーターはコンサートを企画し、滞りなく開催することができるように取り計らいます。
具体的には企画からコンサート会場の確保、スタッフ決め(監督や照明、音響など)、チケットのプロモーション(販売企画、メディアや雑誌での広報など)や販売、コンサート開催(会場設営、警備、アーティストの送迎など)などを総合的に行います。
●音楽プロモーター
音楽プロモーターはアーティストをメディア媒体(テレビやラジオ、雑誌、駅広告など)にプロモーションしていく人のことをいいます。要はアーティストをデビューさせるために売り込む企画・活動をする人です。
例えばアーティストをテレビに出したい場合はテレビ局のディレクターにアポイントメントを取り、実際に会ったりオンラインでやりとりをすするなどしてアーティストの紹介や提案をしたり曲を聴いてもらったりします。
そうしてアーティストの良さを伝えることによって出演機会を得ることになります。
今や消費者がインターネットで気軽に音楽をダウンロードできる時代になっていますので、いかにアーティストの音楽を聴いてもらえるか、ダウンロードしてもらえるかという部分も音楽プロモーターの腕にかかっています。
●ビジネスプロモーター(マーケティングプロモーター)
ビジネスプロモーターは企業が持つ素晴らしい商品やサービスを世間に知らせていく仕事をする人のことをいいます。
倒産する企業の8割は集客ができないことが原因とも言われています。そんな企業のためにマーケティング(顧客の欲求を満たすための商品開発や宣伝、市場分析など、あらゆる企業活動の総称)を行っていきます。
結果として利益を出し、企業を存続させることが目的となります。
●スポーツプロモーター
スポーツプロモーターはスポーツに関するイベントの企画から運営まで総合的に請け負います。
プロスポーツやマラソンなどの大会、国際試合などスポーツに関するあらゆるスポーツイベントを取り扱います。開催日時の設定や会場設営、スポンサー集め、チケット販売、また放映権の交渉などもスポーツプロモーターが行います。
プロモーション会社やイベント会社が請け負うこともありますが、スポーツ団体に所属してプロモーターとして働く人や、スポーツ選手個人と契約して働く人もいます。
いずれにしてもスポーツイベントビジネスとして成功させるための企画力や行動力、人脈などが求められます。
プロモーターになる方法(資格取得方法等)
プロモーターになるための特別な資格はありません。
一般的にはイベント制作会社やプロモーション会社などに就職してプロモーターとして働くことになるでしょう。実力や人脈があればゆくゆくは起業するという人もいます。
資格は必要ありませんが、知識や経験が問われることがあります。
例えばこれまでにコンサート会場のスタッフとして働いたことがある、イベント制作会社のアルバイトをしていてそのまま正社員となるなど経験者が優遇されるケースが多いのが現実です。
また、転職するとしてもこれまでにメディア業界や音楽業界で働いていた経験がある人が中途採用されることがほとんどです。
新卒採用されたい場合は、イベントスタッフとして働いたりイベント制作会社でアルバイトをしたり、専門学校で専門知識学んだり実際に現場の経験をしたりと下積みをしておく必要があるかもしれません。
実際に各種プロモーターを育成する専門学校はいくつもありますので、自分が進みたいプロモーターの学校を見つけてみてはいかがでしょうか。
今後のプロモーターの将来性
まず音楽やスポーツ、コンサート、イベントなどはこの先も無くなることはないでしょうから、それに伴ってプロモーターの仕事が無くなるということも考えられません。
そのため将来的にもプロモーターの仕事はあるという意味では将来性があるといえるでしょう。
特にライブについては公演本数、動員数、売上金額すべて右肩上がりになっており、売上金額については2009年の1,255億円に比べて2019年は3,665億円と10年間で倍以上になっています。プロモーターの需要は増す一方だと言えます。
(2020年はコロナウイルスの影響で公演中止になったり入場制限があったりしたので売上金額などが大幅に減少すると考えられますが、収束後はまた市場が拡大すると予想されていますので、期待をしたいところです。)
いずれにしてもプロモーターが仕事をしてくれなくなると、アーティストらが自ら企画やプロモーションをしなければいけなくなりますので、必要不可欠な仕事です。
プロモーターの就職先
プロモーターの主な就職先には次のような場所があります。
・イベント制作会社
・プロモーション会社
・コンサート制作会社
・広告代理店
・レコード会社
・チケット販売会社
・プロスポーツ団体
・アマチュアスポーツ団体
・フリーランス など
プロモーターの平均年収・MAX年収
プロモーターには多くの種類がありますので、コンサートプロモーターを例に挙げると平均年収は約300万円となります。
経験がものを言う職種ですので、経験を積んでいき、能力が認められると年収が700万円以上になることもあります。
特に大きな会場で行われるコンサートを扱うようになると収入が高くなると言いますので東京ドームや武道館、アリーナ級の会場のコンサートプロモーターになることができればかなりの年収を見込めるのではないでしょうか。
プロモーターに向いているのはこんな人
イベントを企画する際にはたくさんのお客様に来てもらうことができるように、適切な入場料の設定や会場の確保するにあたっての動員予想、アーティストなどによるメディアでの告知、チケット販売方法、警備の手配など様々な準備や調整が必要です。多くのタスクをこなしていかなければならないため、高い処理能力が求められます。そうしてイベントが滞りなく開催されるように真剣に仕事に取り組む責任感も欠かすことができない大切な要素となります。
また、マニュアル通りに動けば良い職業ではないため、自主的に動くことができる人、豊かな発想力で提案することができる人、細やかな気配りや変化に敏感な人などは需要があるでしょう。
華やかな仕事ではありますが、かなり入念な準備や情報収集、戦略・企画…と、頭脳が必要で、関わる人も多いためコミュニケーション能力や協調性、社会性も求められます。
このようにプロモーターはかなり大変な職業だと言えるでしょう。
それでも何かを成し遂げることが好きな人、それぞれの分野が好きな人などであればプロモーターに向いていると言えるのではないでしょうか。
プロモーターに関連する職業や資格
●関連する職業
●イベンター
イベンターはイベントの主催者のことです。
プロモーターとイベンター、どう違うの?と思われるでしょうけれど、実際のとこ ろ資格や免許があるわけではありませんのではっきりとした線引きがないのが現状です。
あえてイベンターの仕事は?と聞かれると「イベントを成功させる企画や運営をする人」と分類することになるでしょう。
とはいうものの、プロモーターがイベンターの役割をすることもありますし逆もあり得ます。そのためイベントの内容や規模に応じてどちらの役割を果たすべきか臨機応変に対応することになるのではないでしょうか。
-
前の記事
照明スタッフになるには
-
次の記事
記事がありません