インテリアコーディネーターになるには

  • 2020.01.29
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インテリアコーディネーターの概要や仕事内容

インテリアコーディネーターとは

インテリアコーディネーターとは、クライアントの要望や過ごしやすさ、条件などを踏まえ、それに合った室内環境をプロデュースする職業です。主にインテリアのコーディネートによりクライアントのニーズに応えるため、このように呼ばれています。

インテリアコーディネーターは、近年インテリアにこだわる人が増加したことにより生まれた比較的新しい職業で、起源は1970年代半ばからだと言われています。その仕事は、インテリアに関する知識はもちろんセンスも問われるため、決して簡単なものではありません。しかし、その華やかさや大きなやりがいから、男女問わず人気のある職業と言えるでしょう。

インテリアコーディネーターの仕事内容とは

インテリアコーディネーターの仕事は、住環境やオフィス、店舗、施設などにおいて、カーテンやソファ、照明などといったインテリア商品をコーディネートし、クライアントの要望や条件に合った空間作りを行うことです。
具体的な仕事内容としては、以下のようなものが挙げられます。

  • クライアントへのヒアリング
  • 空間づくりのプランニング・プレゼンテーション
  • ショールーム訪問
  • インテリアの選定およびオーダー
  • インテリアのコーディネート
  • クライアントのアフターフォロー
  • 在庫・備品管理
  • 資料・見積書・請求書等作成
  • メール・電話応対

このように、多くのインテリアコーディネーターはただインテリアを選ぶだけでなく、顧客対応や事務処理などさまざまな業務をこなしています。中でもヒアリングやプランニングは、クライアントのニーズに沿った空間を作るために重要なステップであるため、時間をかけて慎重に行わなくてはなりません。
また、クライアントに同行してショールームに足を運んだり、建築士や職人と打ち合わせを行ったりすることも、インテリアコーディネーターの仕事に数えられます。

インテリアコーディネーターになる方法

インテリアコーディネーターになるには、以下のような方法があります。

①住宅関連会社に就職する

ハウスメーカーや設計事務所など、住宅関連会社に就職して、インテリアコーディネーターとして働く方法です。ハウスメーカーの場合は、主に自社の手掛けるインテリアの中からコーディネートを組むことになります。就職には、資格を持っていた方が有利になるでしょう。

②インテリア・住宅設備関連会社に就職する

インテリアメーカーや住宅設備関連会社など、空間づくりに関わる会社に就職して、インテリアコーディネーターとして働く方法です。
この場合、メーカーや会社によって扱うインテリアの雰囲気は違うので、自身の感性に合った会社選びも重要でしょう。

③インテリア系小売店に就職する

インテリアショップやデパート、ホームセンターなど、インテリア製品を販売する店舗・会社に就職する方法です。
この場合はより近い距離で顧客と接し、より小規模な相談にも乗ることになるでしょう。

④フリーでの活動、もしくは起業する

インテリアコーディネーターには、会社に所属せずフリーとして活躍するという方法もあります。フリーとして成功するためには、下積みとしての実務経験はもちろん資格の取得も必要となると考えられます。
中には独立して起業するインテリアコーディネーターもいます。

インテリアコーディネーターに求められる資格や試験

インテリアコーディネーターとして働くにあたって、必須となる資格はありません。しかし、インテリアコーディネーター資格試験は存在しており、活躍している多くのインテリアコーディネーターがこの資格を取得しています。

インテリアコーディネーター資格とは?

インテリアコーディネーター資格は、社団法人インテリア産業協会が主催する民間資格で、インテリアコーディネートやその歴史、環境設備など、空間づくりやインテリアに関する知識を測るものです。
このインテリアコーディネーター資格は、毎年約9,000人が受験する人気資格であり、住宅・インテリア関連の仕事をしている方を中心に、学生や主婦も資格取得を目指し受験に挑戦しています。
先述の通り、インテリアコーディネーターとして働く上でインテリアコーディネーター資格は必須ではありませんが、その知識は実務において大いに役立つでしょう。

難易度や試験について

インテリアコーディネーター資格に合格するためには、約8ヶ月の学習が必要とされています。また、合格率は一次試験で32.4%、二次試験で59%、これらを総合した合格率は23.8%(2018年度)となっています。
学習期間や合格率を鑑みると、難易度はやや高いと言えるでしょう。
試験概要は以下をご覧ください。

一次試験 二次試験
日程 10月 12月
試験会場 北海道・岩手県・宮城県・群馬県・東京都・愛知県・石川県・兵庫県・広島県・香川県・福岡県・沖縄県
受験料 14,850円(税込)一次・二次どちらかのみ受験する場合は11,550円(税込)
受験資格 特になし 過去3年以内に、一次試験に合格していること
試験形式 学科(マークシート) プレゼンテーション・記述式論文
試験時間 160分 180分

※2019年の概要です。

今後のインテリアコーディネーターの将来性

近年、より良い暮らしを求めインテリアにこだわる方や、高齢化や空き家対策のためリフォームやリノベーションを行うケースが増えています。インテリアコーディネーターは、こういった場合にもプロデュースやアドバイスを行えるため、今後も活躍が期待されるでしょう。

しかし、インターネットの普及により、通販家具やAIによる提案がメジャーになってきているのも事実です。そのため、インテリアコーディネーターが今後も活躍していくには、人間が対応するからこそ可能になる細やかな対応力や提案力が求められると考えられます。

また、インテリアコーディネーターは実力が重視される職業です。それが認められれば、人気のコーディネーターとして長く活躍することができるでしょう。

インテリアコーディネーターの就職先

インテリアコーディネーターの主な就職先をご紹介しましょう。

  • ハウスメーカー
  • リフォーム会社
  • 設計事務所
  • インテリアメーカー
  • 住宅設備会社
  • インテリア系小売会社
  • アート関連企業
  • 福祉関連企業
  • ホームセンター

近年では高齢化に伴い、年配の方にも優しい空間づくりのために、福祉関係の会社に就職するインテリアコーディネーターも増えています。
また、経験を積んだインテリアコーディネーターが独立し、フリーとして活動したり起業したりすることも多くあります。その場合はより自由に、自分の感性を生かした仕事ができるでしょう。

インテリアコーディネーターに向いているのはこんな人

インテリアコーディネーターは、インテリア選びや空間づくりのプロです。そのため、インテリアや住居、建築に対する強い興味や熱意がある方ほど、向いていると言えるでしょう。
ただし、インテリアコーディネートでは、自身の好みではなく、クライアントのニーズや暮らす人の過ごしやすさに焦点を当てなければなりません。よって、話し上手・聞き上手な方や相手の意思を大切にできる方、想像力に長けている方も、インテリアコーディネーターに向いていると考えられます。

また、インテリアにはトレンドや歴史も深く関わっており、資格取得後であっても勉強や情報収集は欠かせません。こういった地道な努力ができることも、インテリアコーディネーターとして必要な要素です。

インテリアコーディネーターに関連する職業や資格

インテリアコーディネーターに関連する職業

インテリアコーディネーターに関連する職業としては、インテリアプランナーや空間デザイナーなどが挙げられます。これらの職業はインテリアコーディネーターと混同されがちですが、インテリアコーディネーターが主に室内において既存のインテリアをコーディネートするのに対し、インテリアプランナーはインテリア企画・設計から工事管理まで行い、空間デザイナーは室内外問わず空間全体をプロデュースします。
また、インテリアコーディネーターは建築士や住宅営業マン、職人とも深く関わります。

インテリアコーディネーターに関連する資格

インテリアコーディネーターに関連する資格としては、「インテリアプランナー資格」や「カラーコーディネーター資格」、「建築士」、「宅地建物取引士」などが挙げられます。
「インテリアプランナー資格」や「カラーコーディネーター資格」の知識は実務に役立ち、また「建築士」や「宅地建物取引士」などの資格を取得すれば業務の幅も広がります。
空間づくりのスペシャリストを目指すなら、これらの資格取得を検討するのも良いでしょう。

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