空港業務スタッフ(グランドスタッフ)になるには

  • 2020.12.04
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空港業務スタッフ(グランドスタッフ)の概要や仕事内容

空港業務スタッフ(グランドスタッフ)とは

空港業務スタッフ(グランドスタッフ)とは、空港での接客業務を行う職業です。チェックインや航空機チケットの発券、手荷物預かりなどといったカウンター業務をはじめ、搭乗客を無事に航空機に乗せるまでの案内業務やトラブル対応も行っています。
航空業界といえば、キャビンアテンダントやパイロットが長年の人気職でした。しかし、近年ではグランドスタッフの人気も高く、多くの人がグランドスタッフを目指しています。採用倍率も高く、グランドスタッフは注目の職業のひとつだと言えるでしょう。
ただし、グランドスタッフの仕事には高い外国語スキルや接客スキルが必要です。空港には、国籍や年齢を問わず、さまざまな人が訪れるためです。そして、空港におけるグランドスタッフの対応は、航空会社やその国の印象にも繋がります。
このように、グランドスタッフは航空機の運行を接客面から支えています。航空機の利用が増えていく中で、グランドスタッフの役割はより重要性を増していくでしょう。

空港業務スタッフ(グランドスタッフ)の仕事内容とは

空港業務スタッフ(グランドスタッフ)の主な仕事内容をご紹介しましょう。

  • チェックイン受付
  • 航空券の変更受付
  • 受託手荷物の受付、返却
  • 出発、乗継案内
  • 登場前の人数、パスポート確認
  • 搭乗客の乗降サポート
  • 入国・税関書類作成のサポート

このような業務を中心に、グランドスタッフは空港内で必要になるあらゆる業務を担当します。時には、登場予定客を探して空港内を走り回ったり、緊急時の誘導を行ったりすることもあり、その仕事内容はハードなものです。
トラブル対応や必要に応じたサポート業務も行うため、グランドスタッフとして働くためには、臨機応変な対応力が必要でしょう。
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空港業務スタッフ(グランドスタッフ)になる方法

空港業務スタッフ(グランドスタッフ)は、キャビンアテンダントやパイロットと同じように、航空会社に勤めているわけではありません。航空会社から空港業務を請け負っているハンドリング会社が主な所属先になります。そのため、グランドスタッフになるためには、まずはハンドリング会社に就職しなければなりません。
さらに、グランドスタッフを派遣する派遣会社に所属するのも、グランドスタッフになる方法のひとつです。
また、グランドスタッフとして就職するために、定められた資格や学歴はありませんが、基本は専門学校卒業以上が条件となることが多いようです。グランドスタッフの就職競争率は非常に高いため、学歴や英語スキルが重要視されることもあるでしょう。
大学や専門学校を卒業後、ハンドリング会社もしくは派遣会社に所属し、研修を経て現場で働くというのが、グランドスタッフになる一連の流れになります。
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空港業務スタッフ(グランドスタッフ)に求められる資格や試験

空港業務スタッフ(グランドスタッフ)の業務には、ある程度の英語スキルが求められます。就職条件に、「TOEIC」もしくは「英検」といった英語資格を掲げている会社も少なくはありません。
そこでここでは、英語スキルを証明する「TOEIC」と「英検」について、概要をご紹介しましょう。

TOEIC
世界約160カ国で実施されている、英語でのコミュニケーションスキルを測るグローバルな英語試験。5種あるテストのうち、英語を聴く力・読む力を測る「TOEIC Listening & Reading Test」の受験者数が多く、就職条件の基準とされることも多い。
テストは990満点のスコア制。
英検
幅広い世代に受験されている、日本で馴染みの深い英語検定で、「聴く」「読む」「話す」「書く」という英語の総合力を測る。5級、4級、3級、準2級、2級、準1級、1級の7レベルに分けられ、どの級からのチャレンジも可能。世界の教育機関において、海外留学をするための語学力証明資格にも認定されている。

グランドスタッフの就職条件には、「TOEIC550点以上」もしくは「英検2級以上」が基準とされることが多いようです。そのため、学生のうちから「TOEIC」や「英検」を目指した英語学習は必須でしょう。
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難易度や試験について

「TOEIC」の難易度や試験

「TOEIC」試験は、600点前後が平均スコアです。そのため、空港業務スタッフ(グランドスタッフ)の就職条件に多い「TOEIC550点」という水準の難易度は、それほど高くはありません。
試験概要は以下の表、および公式ホームページをご確認ください。

受験日程 1、3、4、5、6、7、9、10、11、12月の年10回
受験料 6,490円(税込)
試験会場 全国の指定会場
試験形式 マークシート
試験時間 リスニング45分、リーディング75分
受験資格 なし
合格条件 合否なし(990点満点、5点刻みのスコアで評価を行う)

※2020年現在の試験概要です。

「英検」の難易度や試験

「英検」の合格率は発表されていませんが、2級以上の試験難易度は高めで、合格率は2〜3割程度だと言われています。
試験概要は以下の表、および公式ホームページをご確認ください。

1級 準1級 2級 準2級 3級 4級 5級
受験日程 1次6・7月、2次8月/1次10月、2次11月/1次1月、2次2月
受験料 10,300円 8,400円 7,400円(準会場5,500円) 6,900円(準会場4,900円) 5,900円(準会場3,900円) 3,600円(準会場2,600円) 3,000円(準会場2,000円)
試験会場 全国各地の指定会場(本会場、準会場区分有り)
試験形式 マークシート・ライティング マークシート
試験時間 約3時間(2次試験は受験票にて指定) 約2時間45分(2次試験は受験票にて指定) 約2時間50分(2次試験は受験票にて指定) 約2時間40分(2次試験は受験票にて指定) 約2時間5分(2次試験は受験票にて指定) 約1時間50分 約1時間35分
受験資格 なし
合格条件 合格基準スコア

1次試験2028点

2次試験602点

(各技能の正答率7割程度)

合格基準スコア

1次試験1792点

2次試験512点

(各技能の正答率7割程度)

合格基準スコア

1次試験1520点

2次試験460点

(各技能の正答率6割程度)

合格基準スコア

1次試験1322点

2次試験406点

(各技能の正答率6割程度)

合格基準スコア

1次試験1103点

2次試験353点

(各技能の正答率6割程度)

合格基準スコア

1次試験622点

スピーキング324点(各技能の正答率6割程度)

合格基準スコア

1次試験419点

スピーキング266点

(各技能の正答率6割程度)

※2020年現在の試験概要です。
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今後の空港業務スタッフ(グランドスタッフ)の将来性

空港業務スタッフ(グランドスタッフ)は非常に人気の高い職業のひとつです。その就職倍率は20倍とも言われ、多くの人がグランドスタッフを目指し就職活動を行っています。
とはいえ、人気に反し、グランドスタッフの採用数は減少していくと考えられています。なぜなら、搭乗受付をはじめとしたカウンター業務の機械化が進んでいるためです。この機械化が進めば、グランドスタッフの担う業務は減少していくでしょう。
ただし、航空会社の競争が激化する中で、グランドスタッフによるサービスは、航空会社の評価を左右する重要なものとなっています。そのため、グランドスタッフは、自身の将来性だけではなく航空会社の将来性をも担っている職業であると言え、この先も航空機の利用が続く限り、なくなることはないでしょう。
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空港業務スタッフ(グランドスタッフ)の就職先

先述の通り、空港業務スタッフ(グランドスタッフ)の主な就職先は、ハンドリング会社です。ハンドリング会社とは、航空会社から空港業務の委託を受けている会社であり、多くの場合、航空会社の系列会社にあたります。中でも有名なのは、JALスカイサービスやANAスカイパルでしょう。
また、一部の外資系航空会社では、自社で空港業務スタッフを雇用していることもあります。
さらにグランドスタッフは、派遣会社に登録し、派遣のグランドスタッフとして働くことも可能です。
ただし、グランドスタッフの採用倍率は高く、就職することは決して簡単ではありません。そのため、採用を勝ち取るためには、空港業務スタッフとしての強みとなるスキルが必要でしょう。
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空港業務スタッフ(グランドスタッフ)の平均年収・MAX年収

航空会社に就職した場合の空港業務スタッフ(グランドスタッフ)の初任給は、17万円前後が相場です。また、年収は200万円から350万円ほどが相場になります。
日本人の初任給は20万円前後が多く、また平均年収が440万円ほどであることと比較すると、グランドスタッフの給与水準はあまり高くないことがわかります。
また、派遣社員として時給制で働く場合には、時給1,000円ほどが相場です。
このように、グランドスタッフの年収や給料は、キャビンアテンダントやパイロットなどといった他の航空関係職に比べると低く、航空会社の競争が激しいことから、安定しづらい傾向にあります。
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空港業務スタッフ(グランドスタッフ)に向いているのはこんな人

空港業務スタッフ(グランドスタッフ)は、国籍や年齢問わず、多くの人々と接する職業です。そのため、接客が得意で、明るく親しみやすい雰囲気を持った人は、グランドスタッフに向いています。丁寧な接客やスタッフへの声の掛けやすさは、空港を利用する顧客の満足に繋がるでしょう。
また、グランドスタッフは、航空機を安全でスムーズに飛ばすための重要な役割を果たしています。よって、きっちりと職務をこなす責任感はもちろん、予想外の出来事にも迅速に対応できる判断力や対応力がある人も、グランドスタッフに向いていると言えます。
さらに、グランドスタッフは広い空港を移動したり重い荷物を預かったりするため、体力も必要でしょう。
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空港業務スタッフ(グランドスタッフ)に関連する職業や資格

空港業務スタッフ(グランドスタッフ)に関連する職業

空港では、空港業務スタッフ(グランドスタッフ)とともに、多くの職種が働いています。
中でも代表的なのは、実際に航空機に乗車するキャビンアテンダントや航空機パイロットでしょう。特にキャビンアテンダントはグランドスタッフと連携して仕事を行うことも多く、関連性が深い職業だと言えます。
また、航空機のルート管理を行う管制官や運行管理を行うディスパッチャー、また航空機の整備を行う整備士なども、空港で働く重要な職業であり、それぞれグランドスタッフの関連職にあたります。

空港業務スタッフ(グランドスタッフ)に関連する資格

空港にはさまざまな国の人々が訪れるため、空港業務スタッフ(グランドスタッフ)の仕事には語学スキルが役立ちます。そのため、先述の「TOEIC」や「英検」の他にも、「中国語検定」や「ハングル能力検定」、「フランス語検定」、「DELE(スペイン語の検定試験)」などといった外国語資格取得は、就職や実際の業務にあたって有利に働くでしょう。
さらに、聴覚障害者へスムーズな案内を行うために、手話スキルを身につけておくのもおすすめです。よって、「手話通訳士」や「手話技能検定」などの手話関連資格の取得も、グランドスタッフの関連資格に数えられます。

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