カーディーラー営業になるには
- 2020.04.01
カーディーラー営業の概要や仕事内容
カーディーラー営業とは
カーディーラー営業とは、自動車のディーラーで営業活動を行う職業です。この自動車ディーラーは、各自動車メーカーと契約(特約店契約)し、そのメーカーの自動車販売・メンテナンスを行う販売業者・店舗を主に指すものです。そして、カーディーラー営業はその営業担当として、来店した顧客や訪問先へ提案や販売を行い、利益を生み出しています。
また、カーディーラーには、自動車の購入を検討している顧客だけでなく、そのメーカーの自動車をメンテナンスしたいという顧客も訪れます。これらの顧客に対応するのもカーディーラー営業の仕事であり、メンテナンスのためのヒアリングや説明など、顧客への対応を幅広く行なっています。
よって、整備職のような専門職ではないものの、カーディーラー営業には自動車に対する優れた知識が求められます。さらに販売ノルマや目標が設定されている場合もあり、高い営業技術が問われる仕事であると言えるでしょう。
カーディーラー営業の仕事内容とは
カーディーラー営業の仕事は来店客への自動車営業ですが、実際は店舗全体のさまざまな業務に関わっています。主な例を挙げてみましょう。
- 販売のための顧客対応(提案、見積もり、契約等)
- メンテナンスのための顧客対応(ヒアリング、見積もり、説明等)
- 外回り営業
- イベント対応
- 試乗者同乗
- 納車作業
- 問い合わせ対応、アポイントメント取得
- 取引先(保険会社・板金会社等)との連絡
このように、カーディーラー営業は営業活動の他にも、販売した自動車を顧客の元に納車したり、休日などに店舗で行われるイベントに対応したりと幅広い業務をこなし、また事務作業も行っています。
カーディーラー営業になる方法
カーディーラー営業になるために、定められた学歴や資格はありません。採用は自動車メーカーではなく各販売会社が行なっているため、その求人を探し応募することがカーディーラー営業になるための第一段階だと言えるでしょう。
ただし、中には大学卒業以上を条件にしている会社もあり、また、普通免許取得が条件となる可能性も高いと考えられます。求人に応募する際にはまず条件をよく精査しましょう。
また、応募した販売会社に営業職として採用されれば、晴れてカーディーラー営業となれますが、最初は先輩に付いて経験を積み、知識と技術を高めることになるでしょう。
カーディーラー営業に求められる資格や試験
カーディーラー営業は主に自動車販売を行う仕事ですが、多くの場合その業務には「普通自動車免許」が必須です。なぜなら、販売している自動車や顧客から預かった自動車を自身の運転により移動させたり、販売した自動車を顧客に納車・引き取りしたりすることがあるためです。
また、「普通自動車免許」にはマニュアルとオートマがありますが、さまざまな車を扱う職業としてはマニュアルを取得しておく方が良いでしょう。とはいえ、近年ではオートマ限定免許でも良しとしている会社もあります。
「普通自動車免許」取得の方法は、以下の3つに分けられます。
①公安委員会指定の自動車教習所に入学して学び、技能試験に合格して卒業。さらに運転免許試験場にて学科試験を受験する方法。
②公安委員会指定外の自動車教習所で学び、運転免許試験場にて技能試験と学科試験を受験する方法。
③教習所には通わず、運転免許試験場で技能試験と学科試験を受験する方法。
教習所に通わずに免許を取得する人もいますが、一般的なのは①の方法でしょう。運転は人の命に関わる可能性もあるため、免許取得前には知識・技術をしっかりと身に付けておかなければなりません。
また、普通自動車免許の合格率は、60〜70%程度。合格するためには学科試験と実技試験を受けなければなりませんが、どちらもきちんと学習や練習をしていれば、決して難しくはないでしょう。
今後のカーディーラー営業の将来性
近年、少子高齢化による人口減少や若者の車離れが進行し、メディアでもこの話題が取り上げられるようになりました。そしてそれを受ける今後の自動車業界は厳しい局面に立たされることが予想され、事業が縮小される可能性もあります。
とはいえ、自動車に乗る人、そして買う人がいなくなることはありません。自動車の発展はこれからも期待でき、それにより購買が促進される可能性もあります。
また、ディーラーは販売だけでなく自動車のメンテナンスも請け負っており、さらに最近ではグッズや保険など他商品の販売も手掛けるようになりました。扱う商品の幅が広がることで、今後のカーディーラー営業の将来性は高まるでしょう。
カーディーラー営業の就職先
カーディーラー営業の就職先は、各ディーラー会社です。
一般的なディーラーとは、販売契約を行っているメーカーの新車や中古車のみを販売している会社を指します。日常的に私たちが目にする、自動車メーカー名が大きく掲げられた販売店舗を思い浮かべれば良いでしょう。
また、サブディーラー(販売店)と呼ばれる販売会社もあり、これはメーカーに関わらずさまざまな自動車・中古自動車を扱っている自動車販売店のことを指します。これらのどちらに就職した場合も、営業職はカーディーラー営業と呼ばれると予想されますが、一般的なカーディーラー営業は前者を指します。
また、その採用案件は多く就職のチャンスは十分にありますが、離職率が高めであることも覚えておきましょう。
カーディーラー営業の平均年収・MAX年収
カーディーラー営業の平均年収は400万円〜500万円ほどであり、国内年収の中では平均的な水準にあります。また、初任給も20万円前後と、ごく平均的でしょう。
とはいえ、カーディーラー営業の仕事は営業職の一種。営業職には、ベースとなる基本給に加え、営業(販売)成績に応じた歩合給が付くのが一般的です。よって、成績によってはより高い年収を得られる可能性も、また年収が下がる可能性もあります。
得られる最高年収は不明ですが、多くの場合それは成績次第であると言えるでしょう。
カーディーラー営業に向いているのはこんな人
カーディーラー営業に向いているのは、何と言っても車が好きな人です。毎日車に囲まれ接客する以上、車に興味がなければ優れた接客や車の専門知識を高める努力はできないでしょう。特に好きなメーカーや車種を扱える店舗を選べば、仕事に対してより高いモチベーションを持てると予想されます。
また、コミュニケーション能力に長けていることも、カーディーラー営業には大切です。カーディーラーは車を販売したり顧客のフォローを行なったりしますが、高価な車という商品を購入し満足してもらうためには、顧客との信頼関係が必須です。そして、そのためにはコミュニケーションによる信頼構築が必要なのです。
さらに、車の営業を行うカーディーラー営業にはノルマが課せられることもあり、また一般の人の休日は出勤日となる可能性も高いため、精神的・肉体的なタフさも求められるでしょう。
カーディーラー営業に関連する職業や資格
カーディーラー営業に関連する職業
カーディーラー営業に関連する職業には、車の整備士が挙げられます。ディーラーは車のメンテナンスも請け負っているため、整備士が在中していることも多く、共に勤務することになるでしょう。
また、カーディーラー営業はカーデザイナーや実験評価エンジニアなどが開発した自動車を取り扱い、販売するため、これらの職業とも深い関わりがあると言えます。
カーディーラー営業に関連する資格
カーディーラー営業の関連資格としては、まず「自動車整備士」資格が挙げられます。これは整備士に求められる資格ですが、メンテナンスを受け付けているカーディーラー営業の接客業務にも役立てられるでしょう。
また、ディーラーにて保険販売を行う場合には、「生命保険募集人」「損害保険募集人」資格を保持しておかなければなりません。ディーラーで扱う商品は多様化していますが、それによって、持っておくべき資格や知識にも違いがあることを覚えておきましょう。
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