教師になるには|教員免許の取り方、小学校・中学校・高校の先生の違い、有効期限を紹介!

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「子どもに関わりたい」「物事を人に教える仕事がしたい」と考える人のなかには、「教師になりたい」と思っている人も多いのではないでしょうか。

LINEリサーチの「高校生のなりたい職業ランキング」でも、「教師・教員・大学教授」は男子高校生ではトップ、女子高校生でも第2位にランクインしている人気のお仕事ですね!
※https://research-platform.line.me/archives/38840930.html

今回は教師(教員)になるための方法や、小学校教師、中学校教師、高校教師の違いについて解説していきたいと思います。

教師になるには、教員免許の取得が必須!

教師になりたい場合、最初に必要になるのが教員免許です。

教員免許を取得するためには、教職課程のある大学や短期大学に入り、定められた科目および単位を修得します。学校により取得できる免許の種類は異なりますが、必ずしも教育学部である必要はありません。
その後、各都道府県教育委員会に教員免許状の授与申請を行うことで授与されます。

教員免許を授与するのは都道府県ですが、教員免許状は日本全国で有効です。

また、教職課程を修了していない場合でも、「教員資格認定試験」に合格することで教員免許を取得する方法もあります。

公立学校の教師になる場合、教職課程のある大学や通信教育を通して普通免許状を取得し、各都道府県や自治体が実施する採用試験に合格することが一般的です。

私立学校の教師になる場合は免許状を取得した後、各学校法人が実施する採用試験等に合格し、採用されることが必要です。

教員免許の種類

教員免許には幾つかの種類があります。

まず代表的なのが、一般的に大学や短大の教職課程を経て取得する「普通免許状」です。教諭、養護教諭、栄養教諭の免許状となります。普通免許状は以下のように3つの種類に分かれています。

専修免許状……修士の学位を有することが必要⇒大学院で修士の学位を得ることで取得できます。
一種免許状……学士の学位を有することが必要⇒大学の教員課程を経て取得できます。
二種免許状……短期大学士・専門士の学位を有することが必要⇒短期大学の教職課程を経て取得できます(大学での教職課程によっては二種免許状が授与されるケースもあり)。

普通免許状の種類によって、指導可能な範囲に違いはありませんが、二種免許を持つ人には一種免許への切り替えの努力義務があり、高校教員にはなれません。私立学校の採用では、一種免許以上を条件としている学校もあります。

また、後述しますが小学校・中学校・高校で教員となるためには、それぞれの学校種や教科の免許を取る必要があります。

教員免許には有効期限がある?

教員免許には、平成21年(2009年)4月1日から10年の更新制が導入されていましたが、令和4年(2022年)7月1日をもって制度は解消されました。

令和4年7月1日以降に新たに授与される教員免許状には有効期限がありません。同日付けで有効な教員免許状も、生涯有効なものとなります。
※懲戒免職(相当)や禁錮以上の刑に処せられたときなどは失効または取上げとなります。

普通免許状のほかには、教員免許状を持っていないものの専門的な知識や経験を持つ人を教員として迎える場合に授与される「特別免許状」や、助教諭の免許状および養護助教諭の免許状として授与される「臨時免許状」があります。
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小学校、中学校、高校 それぞれのなり方

小学校、中学校、高校(高等学校)の教員は、原則として、学校の種類ごとの教員免許状が必要です。ちなみに幼稚園の先生になるにも、幼稚園教諭免許が必要です。

さらに中学校や高校の教員は、学校の種類と教科ごとの教員免許状が必要になります。

小学校の教師になるには

小学校の教師になるための普通免許状を取得するには教職課程のある大学・短大・大学院に行き、教育課程を履修する必要があります。また、大学に進学しなくても通信教育や「科目履修生制度」を利用して取得することも可能です。免許状を取得した後は教員採用試験を受けます。

地域によって、また公立・私立など学校の種類によって試験内容は変わります。

教員採用試験に合格すれば、小学校の教師として働くことができます。

中学校の教師になるには

教科別に取得できる教員免状の種類は、
国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技術、家庭、職業、職業指導、職業実習、外国語、宗教 です。

中学校の教師になりたい場合、公立の中学校に採用されるには、各都道府県や政令指定都市が実施する教員採用候補者選考試験に合格しなければなりません。

合格すると教員採用候補者名簿に登載され、面接試験などを経て配属されます。

私立の場合は、各中学校で独自に教員採用試験を行っています。

中高一貫校は高校教諭の免許も求める場合が多いです。

高校の教師になるには

教科別に取得できる教員免許の種類は、
国語、地理歴史、公民、数学、理科、音楽、美術、工芸、書道、保健体育、保健、看護、看護実習、家庭、家庭実習、情報、情報実習、農業、農業実習、工業、工業実習、商業、商業実習、水産、水産実習、福祉、福祉実習、商船、商船実習、職業指導、外国語、宗教(一種のみ、柔道、剣道、情報技術、建築、インテリア、デザイン、情報処理、計算実務)です。

高校教師になるにも小中学校同様に教員免許を取得することが必要ですが、資格は教科別になっているので、どの科目を教えたいのかということを学校で単位を取得する時点で決めておく必要があります。

小学校教諭や中学校教諭とは違って一種免許状、もしくは専修免許状を所持する人のみが高校の教員免許を取得できることになっています。
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小学校、中学校、高校の教師の違い

「学級担任」の小学校

小学校の先生といえば「担任の先生」です。

小学校は原則的に学級担任制ですので、子どもたちは担任教員の授業を受けます。授業も行動もそのクラス単位で行われます。

小学校の教師が中学高校の教師と大きく異なる点は、「全科担任」ということです。

現在では小学校でも一部に教科担任制が導入されていますが、基本的に小学校教育に関わる科目は全て教えられなければいけません。

免許も【小学校教諭1種免許「全科」】と、全ての教科を教えることが前提となっています。

また、小学校の教師は自分が受け持つ学級と密に関わり、文字通り四六時中接しています。

小学校の教師は、子どもたちに勉強だけでなく生活のルールやマナーなども教育していく役割があるのです。

そこで求められるのは「学習指導」だけではなく「生活指導」の力です。子供たちの生活全般を見て、より良い方向に導く力が要求されます。

そして、「学級経営能力」も試されます。どこまで学習指導が上手で、生活指導に熱い思いがあっても、学級をマネジメントする力が無い教員は、子どもたちが担任に付いて行けなくなるのでクラスを崩壊させてしまいます。

「教科」「生徒指導」「部活」の中学校

中学校は「教科担任制」ですので、自分が受け持つ教科を教えることがメインになります。

教科担任制の良い点として、小学校の教師の視点から考えると、

  • 自分の専攻教科の指導技術を極めていくことができる。
  • 好きなことを授業にできる。
  • 授業準備が限定的(使い回しができる)

こう書くと、小学校に比べて中学校の教師の方が楽で楽しそうな気がしますが、現実はそう甘くありません。

勤務時間も小学校の教師よりも平均的に多いです。

また重要な点として上げられるのが「部活指導」です。部活顧問になれば、土日も部活指導のために出勤しなくては行けないですし、部活を担当していなくても中学校の教師は「生徒指導」にも骨が折れます。

中学校生活の3年間は「第二次性徴期」に当たります。12〜15歳前後で心と体が子供から大人に変化する時期のことです。

子供たちも、日々変わっていく自分の心や体を受け入れる余裕が無く、一見すると意味不明な行動を繰り返してしまいます。「反抗期」とも言われますね。生徒指導は、全ての校種の中で一番大変といえるかもしれません。

より高度な「教科指導」が求められる高校

「教科担任制」である。

「生徒指導」や「部活動指導」がある。

・・・ということで、なんとなく中学校に近い雰囲気がある高校。

しかし、先生の仕事として中学校と比較すると、異なる面が多くあります。

  • 専門教科について、より高度な知識が求められる。
  • 「地理」「政治経済」「物理」「地学」など、科目ごとの教員採用になる。
  • 設置者が「市区町村立」より「都道府県立」が一般的になる。
  • 学校数がより少なくなる。【学校数】小学校>中学校>高校
  • ライバルが学校の先生だけとは、限らなくなる(有名予備校講師など)。

ざっとまとめてみましたが、他の校種の先生に比べるとより「プロの学習指導者」としての面が期待され、評価されてくると言えます。

また、学校のカラーによっても学生指導の方向性が違ってきます。

進学校だったり、工業校だったりで生徒の状況も変わってきます。「高校の先生」としては同じですが、自分の勤務校によって、指導内容を変化させていく必要があります。これは、どの学校にでもある程度均一な教育を行う公立の「小学校」「中学校」とは、大きく異なる点になります。

学校種によって異なる先生の仕事

小学校・・・・・・全ての教科を教える。学級での生活指導や学級経営能力が求められる。

中学校・・・・・・専門教科を教える。生徒指導や部活動指導での負担が大きい。

高校・・・・・・より高度な専門教科の知識が必要。勤務校によって、状況が大きく異なる。

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